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スミルハン・ラディック展

スミルハン・ラディック展

東京 南青山の「ギャラリー・間」で2016年9月10日まで開催中の
「スミルハン・ラディック展/BESTIARY:寓話集」に行ってきました.

スミルハン・ラディック氏は、1965年 チリ、サンティアゴ生まれの建築家で、近年世界的に注目を集めるような活躍をみせています.

今回の展覧会「寓話集」と題された展示では、
「挿画には、描き手の脳裏をかすめた確信らしきものが必ず現れているように思う」
ということを切り口に、ラディック氏に現れた建築イメージの確信的な瞬間を、主に模型により抽出し見せてくれています.

スミルハン・ラディック展 スミルハン・ラディック展 スミルハン・ラディック展

過去6年間の設計プロジェクトについて、建築家アレハンドロ・リューエル氏が模型に仕立てて見せているという点も、興味深く拝見しました.

 

スミルハン・ラディック展 スミルハン・ラディック展 スミルハン・ラディック展

プロジェクト模型の中にはテーマの通り、氏のお気に入りの文章の挿画から生まれたものもあるとのことで、設計要請があっての検討モデルでないものも含まれています.
この展示では、建築家主導のイマジネーションや思考(展覧会での「建築プロジェクトに対する確信」という言葉が合うのかもしれません)のようなものが、歴史や技術の上に成り立つ既知の情報と、未知なる知的好奇心のような架空のものを組み合わせて発展させ、建築として提示しているのかも知れません。自分の頭ではほとんど整理出来ませんでしたが、しかし大きなインパクトを受けました.

自分を振り返ってみますと正直なところ、設計に与えられた条件を整理して、ある種の合理性を手掛かりに建築を考える習慣が染み込んでいる現実と、このラディック氏の想像力の豊かさとのギャップに、ハッとさせられるレベルではなく、ショックを受けるほどでした・・

 

スミルハン・ラディック展

上階の展示室には、ラディック氏が日常持ち歩き記された手帳が数多く吊られていました.

ここでも娘と一緒に学習です(笑)!
しかし、夏休みに親子で駆け足で見る展示のレベルではありませんでした.

 

スミルハン・ラディック展

スミルハン・ラディック氏の希有なな感性・才能に触れ、到底およばないと素直に感心する一方、こうした手描き素材から人の手でアイデアを探る様子など、自分の設計経験の延長線上で想像できた部分も僅かにはあったため、最後には何だか少しだけホッとしました.

まぁでも、頑張ってみよう!

帰りにはなぜか一人勝手にそう思ってしまった、不思議な世界観を示す素晴らしい展覧会でした.

 

 

 

blog category:展覧会等イベント視察
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2016-08-24 | Posted in diary, blog |