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フリオ・ゴンサレス展

[スペインの彫刻家 フリオ・ゴンサレス展]
– ピカソに鉄彫刻を教えた男 –

世田谷美術館で2016.1.31まで開催中の企画展。

20160116フリオゴンザレス
雪の気配はない晴天の週末、家族で見に行ってきました。

20世紀鉄彫刻の父、フリオ・ゴンサレス(1876-1942)。
ブランクーシの技術助手を経て、1920年代末、ピカソに鉄の溶接技術を教えたことで、ゴンサレスは50歳を過ぎてから「彫刻家」としての自分を発見。
今回の展示はゴンサレスの仕事の全体像をとらえる、わが国初の体系的な回顧展とのことです。

個人的には、非常に小さな作品にも空間的広がりを感じ、写真ではわからない何とも言えない不思議な魅力を実作品で体感できて、非常に印象深かったです。
全体的に作品を落ち着いて見られ、良い展覧会でした。

ちなみに世田谷美術館は、1986年の竣工から今年で30年。
内井昭蔵建築設計事務所の執念?とも言えそうな部分が随所に見られ、また施設の維持管理も十分に行き届いていて、こちらにも感心。

ゴンサレスの<モンセラ>は、戦争で無防備な市民が犠牲になったことに抗議した作品ですが、展示を見た後には、
酸性雨により赤く変色した(当初緑青色)美術館の屋根が、無言で私たちの環境破壊に対して何か訴えかけているようにも見え、ちょっとドキッとさせられて帰りました。

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2016-01-19 | Posted in diary, blog |