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ル・コルビュジエ 理念と形態

建築書籍を紹介させていただます。

「ル・コルビュジエ 理念と形態」
ウィリアム・J・R・カーティス(著)中村研一(訳)/大和書房

20世紀最大の建築家、ル・コルビュジエの生涯と創作を包括的にとらえた建築専門書。コルビュジエ研究の世界的第一人者による集大成かつ決定版!という特別な書籍です。全672ページの豪華本で、ドローイング・写真・模型が450点以上掲載とのこと。資料性・読み応えともあり過ぎ・・という一冊です。

訳者の中村研一先生について少し補足させていただきます。
中村先生は現在、中部大学建築学科で教鞭を執られていまして、私は非常勤講師で建築設計の授業で10年程ご一緒させていただいております。毎年大学では中村先生の博学ぶりと学生指導の的確さに感心するばかりです。また教育者・研究者としてだけではなく、設計実務者としても槇総合計画事務所(建築家:槇文彦)に勤務され、また独立後も非常に美しく緻密な設計をされています。私からコメントするのも恐縮しますが、理論・実践のどちらも完璧!という方です。

この書籍「ル・コルビュジエ 理念と形態」は、昨年末(2025年12月17日)に出版されました。私は中村先生より、準備段階から10年ほど要した大作になっていると事前にお聞きしていましたので・・ネット予約注文をして楽しみに待っていました。その後、発売日直後には無事に初版が手元に届いています。

ちなみにこの本には、同タイトル、同著者・訳者で、1992年に出版された日本語版(第1版)があります。
「ル・コルビュジエ 理念と形態」ウィリアム・J・R・カーティス(著)中村研一(訳)/鹿島出版会(全306ページ) 


この書籍も中村先生が訳者となっています。翻訳については、中村先生が行うようにと槇文彦先生から直接ご指名であったそうです。
その後30年以上経過し、この書籍の内容を全面的(テキスト・写真・図版・レイアウトデザイン)に充実させページ数も倍以上となってまとめられたのが今回の書籍(第2版)とのことです。
この第1版の序文に寄せられていました槇先生の論考は、時を経ても色褪せない内容であるため、著者カーティス氏の判断で第2版にも再録されています。
あとがきには著者・訳者のお二人とも、第2版の完成を槇先生に見ていただきたかったという想いが述べられており、書籍の完成の方が後になってしまったことは大変残念としか言えませんが、特別な書籍であることを強く感じるところでもあります。
ちなみに中村先生にお聞きしたところ、第2版があれば、第1版の内容を全て含んで更新されているため、第1版は購入していなくても大丈夫とのことです。

その後、個人的な希望で・・
中村先生にお会いする機会を待って書籍(第2版)を持参し、記念に直筆サインをいただいてしまいました。

ル・コルビュジエに関する資料は世の中に数多く存在しますが、これは間違いなく建築関係者にとっては一生モノ、バイブルとなる一冊でしょう。これ以上の本は今後生まれないのではないでしょうか。
一般に出版業界の事情から、このような専門書でかつ豪華本は簡単には増刷されないケースが多いとのことです。個人的な予想ですが、初版が完売になってしまうと中古市場で探すとしても相当な価格になってしまうと思います。
オールカラーで 全672ページ、15,400円(14,000円+消費税)は、お買い得すぎる価格設定だと思います。さらに内容的にもコルビュジエ本の決定版といえるこの本を後に手放す人も少なそうですね。

先日中村先生にお会いした際には、この種の専門書としては現在、異例の人気・売れ行きとなっているそうです。
購入しようと思っていた本が売り切れになってしまい、その後必死になってネットや書店在庫を探しても入手できなかったという経験をされた方もいるのではないでしょうか。
近年、一般の方が建築家に興味を持っていただくこと、建築の展覧会に足を運ばれることも増えています。専門家に限らず、ご興味のある方は定価で購入できるこのタイミングを逃さずに是非!!

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2026-02-20 | Posted in diary, blog |