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告示でわかる 住宅設計基準のポイント

建築法令に関する書籍について、ちょっと専門的な話題になりますがご紹介します。
このほど新日本法規出版より新たにまとめられました「告示でわかる 住宅設計基準のポイント」という書籍を購入してみました。

設計の実務では、建築基準法の内容に加え、さらに細目を定めた告示の内容により建築の仕様を定めることも多く(例えば防火規定など)あります。これまで建築基準法の内容を解説する書籍では同社の「建築申請 memo」がよく知られており、実務者必携の1冊というイメージもあるくらいです。しかし実際のところ告示についてのわかりやすい解説書はほぼなく、法文だけでは理解しにくいとの声が新日本法規出版さんへ多く寄せられ、特に住宅に関する部分について書籍化することになったそうです。
ちなみにこの本は、一般の書店に並ぶものではなくネット注文となっていますが、設計事務所をはじめ関係する専門業者等へは訪問販売もされており、私はその問い合わせにより本書を知りました。ヴォリュームは1100ページほどあり、価格は16,500円。今後法改正があっても、最新法令となった部分のみ都度、バインダーで差し替え(有料ですが)を行うしくみです。何年経ってもこの1冊で全てを網羅してくれる点は、期待するところの1つです。

例えば・・
防火・準防火指定のある敷地内に小さな建築の増築を行うだけでも、既存建物へ延焼ラインが及ぶことになるケースがありますが、本書では、高さ方向の緩和規定がどうなっているかなど(知らない実務者も多いのではないかと思いますが)、わかりやすい図解が加えられています。

建築基準法「法例編」「告示編」の令和3年版
そのほか、「建築申請memo」2021年版
さらに以前Blogでご紹介しました「建築関係規制・基準 チェックの手引」
そして今回の「告示でわかる 住宅設計基準のポイント」


これら最新版の法令資料を揃えて、今年も設計業務に取組んでまいります!
(価格が年々UPしていくのは、どうにかなりませんかね・・)

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2021-02-22 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

光のテラスと防火袖壁

お問い合わせをいただいておりました新築計画について、先日プレゼンテーションさせていただきました。

木造2階建、1階に事務所スペースを併設する住宅の計画です。

交通量の多い大きな道路に面していることから、騒音への配慮やプライバシー等を考慮した建築提案としました。

今回の計画では、2階に住宅のリビング・ダイニングを配置し、明るく広いテラス「光のテラス」を設けました。
一般に防火・準防火地域では、内部から外部テラスへ連続する開放的な大きな開口部(窓等の寸法制限により)を計画するのが難しくなるのですが、この「光のテラス」では外周部分を建築法令上「防火袖壁」と呼ばれる仕様の壁で立ち上げることでリビングとテラスを開放的につなぐことを可能にしました。外観からはその開放感が想像されにくいつくりとなっているので、プライバシーを保ったままリビングを安心して開放することができます。
またこうした建築の要素によって、まちの景観としても調和を図りつつ、1つの建築として存在感を示すような佇まいとなれば、と考えました。

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2021-02-15 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

3つの庭

現在進行中の、新築計画について。

今回は、外とのつながりを感じるスペースが点在するよう「3つの庭」を持つ住まいを提案させていただきました。

1. まちに対してオープンにつながる前庭
2. リビング、ダイニングにつながるアクティブな中庭
3. ライブラリー、ベッドルームにつながるプライベートな中庭

▽ 建築は、一部を2階としていますが大半を平家とする構成です。

▽「リビング、ダイニングにつながるアクティブな中庭」については、コンクリートの土間が内外に連続します。

▽ 一部2階となる吹抜けには螺旋階段を。

3つの庭によって、内部・外部に奥行きが与えられ、程よい距離感が生まれつつ
家族間の気配、つながりを感じられる建築となっています。

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2021-02-14 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

敷地調査

お問い合わせをいただき、長野まで敷地調査に行ってきました。

周囲には美しいカラマツの木立が広がり

すぐ近くには、川のせせらぎがありました。

時間の流れを静かに感じとることができる、素晴らしいロケーションでした。

▽雪には動物の足跡もちらほら。野生のシカ?でしょうか。

季節ごと、間違いなく異なる景色を味わえますね。

近いところでは春、新緑の淡い色彩が待ち遠しいです。

提案に向け、準備をしていきたいと思います。

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2021-02-06 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

マシュマロ断熱

「新城の住宅」現場では、内装工事が進んでいます。

2階木造部分に断熱材が施行された写真です。
「マシュマロ断熱」とメーカーさんが称しています、現場発砲ウレタンフォーム断熱材(製品名:フォームライトSL)が全面に見えています。言葉の通り、マシュマロで包まれたような、暖かいビジュアルイメージです。吹付厚さについては、天井面200mm、壁面100mm を確保しました。

ちなみに1階部分は鉄筋コンクリート造であり、2階の床面が施行されるまではコンクリートのスラブと梁が露出しますが、そのコンクリート部分にも断熱材が吹付けられた状況です。床仕上げ面はコンクリート面からは下地が持ち上げられた床となる断面構成ですが、その浮床システムの材料が写真の中央部に積み上がっています。

冬季の現場確認で寒さ(暖かさ)の体感は、アルミサッシ+断熱材の施工が進む前と後では、当然ながら暖房器具がなくても格段に違います。冬暖かく、夏涼しい住まいの実現に向け、一歩ずつ近づいています。

窓際に置かれたレーザー。
大工さんは、レーザーを用いて建物の水平のレベルを確認しながら仕事を進めることが一般的です。小さな機器ですが、大工さんと共に建物の各所レベルをしっかりチェックしてくれているようで何だか頼もしく見えました。

現場では換気を行うなど、コロナウイルスに対する安全面へ配慮もしながら作業をしていただいております。大変な状況は続きますが、引き続きよろしくお願いいたします。

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2021-01-27 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

地鎮祭/葉山の住宅

神奈川県内で進行中のProject「葉山の住宅/House in Hayama」
地鎮祭を無事、執り行うことができました。

来月の初旬より着工の予定で各種準備を進めています。
クライアントご家族の想いを実現するため、
現場に対応する設計監理業務を引き続き頑張ってまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。

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2021-01-20 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

夜明け前

中部大学(愛知県春日井市)の非常勤講師として、2016年度より授業を担当させていただき早いもので5年目となりました。しかし当然ながら2020年度は新型コロナウイルスへの対策から前年までとは違った年となっています。
同大学では2つの授業に関わっていますが、その1つが1限のため、私は朝6時過ぎ頃に新横浜発の新幹線を利用することが多いです。

▽ 新横浜駅の新幹線ホームより. 日の出まで30分ほど前の景色です.

緊急事態宣言が発出されましたが、今回は政府からの休校要請ではないため、大学の授業としては今のところは様々な配慮をしつつ通常通り継続中です。中部大学の春学期(前期)は全て遠隔授業の方針でしたが、この秋学期(後期)は履修学年や授業内容によって「遠隔とする授業」、「対面とする授業」の割合をコントロールし、出校する学生数を全体の3割以下程度にするかたちで運用がなされています。

(以前、愛知工業大学での前期授業の様子については、7月にブログで書かせていただきましたが、遠隔授業、対面授業が1つの授業で混在する状況でした)

現在、私の担当は2つの授業とも(出校する3割の方へ位置付けられているため)原則としては対面で、座学は座席間隔をとり、換気等行うかたちで講義を行なっています。また建築デザインのエスキス指導は少人数グループに分けて行う形式が採択されています。しかし急遽、大学指示により遠隔授業に変わる週もありました。そうした対応があった秋学期授業もようやく今月末で終えるところまできました。移動や授業の際には毎回できるだけの注意を払いながら・・。
ただ通常どおりの対面授業を行いながらも、微熱や体調不良等で安全のため一定期間出校しない学生さんもいる状況が加わったため、そうした学生さんへの対応も同時に求められるようになりました。そのため現在は求めに応じ、対面講義を録画して後で動画配信することも行なっています(講義の初め頃には録画までは行なっていませんでしたが、後半の数回はそのように変えています)。
建築デザイン指導でも、病欠となってしまった学生さんへ後日(授業日以外に)Zoom指導で欠席分を個別にフォローすることもあります。学生さんの慣れもあり、お互いスムーズに対応できるようになってきたようにも感じます。

大学教育も全体のサービスレベルで考えると、この遠隔授業を経験したことで、手厚い細やかな対応が可能になったと言えそうです。その分、様々なパタンに応じる大変さも増してきます。
こうした対応の初期には、時間もエネルギーも以前より多く使い、何かと負担に感じた部分も正直なところありました(今もそれなりにはあります)。しかし遠隔地の方とも移動を伴わずに隙間時間での打ち合わせも可能となるメリットは大いにありました。学生指導でも、他の打合せの場面でも、それが一般的となってきました。

予測できないことにも臨機応変に動ける判断と行動力が、今まで以上に日々求められる社会状況になりました。それがこれからのスタンダードになっていきそうなので、いろいろな事に焦らず慌てず、普通に取り組んでいきたいものです。

▽秋学期の初め、キャンパス内の風景.
前職、第一工房時代に設計担当した「中部大学 14号館 西側広場」
植栽も美しく維持管理していただいておりました。7年ほど経過してキャンパスの一部としても馴染んで見えました。ランドスケープアーキテクトになったつもりで、シンプルな仕掛けながら敷地の高低差に沿う雁行させた擁壁などの工夫が思い出されました。


▽ 11月、中部大学内の美しい紅葉.
左手に以前設計担当した「中部大学 不言実行館」を含んだスナップ写真です。
やはり学生さんが歩いているキャンパス風景がいいですね。

▽ 落葉後の冬景色. 「中部大学 不言実行館」2Fデッキから.
学生さんも職員の方々も、緑豊かなキャンパスで季節の変化を感じながら日々過ごされています。

来年度も授業で関わらせていただく予定です。

2021年、少し先に明るい話題が見えて来ますように。

blog category:大学・教育
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2021-01-13 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

アルヴァロ・シザ

あけましておめでとうございます。
新年の初ブログでは、1冊の本を紹介させていただきます。

「ポルトガルの建築家 アルヴァロ・シザ」
 伊藤廉(著)

ポルトガル建築界を代表する、世界的に高い評価を受ける建築家、アルヴァロ・シザ(1933年〜)。そのシザ事務所で実際に設計スタッフとして7年間勤務された伊藤廉氏による400ページほどの建築書です。アルヴァロ・シザの建築を27作取り上げ、デザインプロセスやコンテクストについて、また建築家へのインタビューも交えながら解説が綴られています。

以前アルヴァロ・シザの建築を体験してみたいと思い、ポルトガルでいくつかシザ建築を実際に見学しましたが、その時の記憶が蘇るだけでなく、現地をただ訪れただけでは理解しにくい建築デザインの変遷についても知ることができる内容でした。なかなか写真だけでは伝わりにくいシザ建築の魅力、巨匠建築家の人間性が垣間見えるような貴重な本といえます。
実際に設計事務所で(特にアトリエ事務所で)働いたことのある方には、なんとなく共感できる「あるある」エピソードが楽しくもありました。海外の有名建築家の下で修行され、建築家との信頼関係がある伊藤氏だからこそ日本とポルトガルの文化の違いも含めてリアルな部分を語ることができるのだと思います。
一つ一つの建築の素晴らしさと奥深さ、建築家「アルヴァロ・シザ」の建築への愛情をあらためて感じることができました。

これから行います新たな設計提案も、現在進行中の現場の設計監理も、心を込めて頑張りたいと思います。

2021年もどうぞよろしくお願いいたします。

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2021-01-06 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

祝上棟

現場進行中の「新城の住宅/House in Shinshiro」が先日、上棟しました。

2階の木造部分のフレームが1日で組み上がり、切妻屋根のヴォリュームまで見えてきました。7mほどのスパンをつくる部分では、中央(登梁の合掌部分)に金物の補強をしています。建方作業の途中に少し変わった見え方がありましたので写真におさめてみました。

晴天にも恵まれ、予定通り作業を進めていただきました。

クライアントご家族・工事関係者で無事、上棟式を行うことができました。おめでとうございます。
また施工チームのみなさんへは、現場をこれまで安全に進めていただきましたことへ感謝申し上げます。
設計からの期間も振り返りますと、クライアントご家族と一緒に積み重ねた様々な話題が思い出され、設計させていただいた私たちも本当に晴れやかで嬉しい気持ちになります。

その後、近隣の方にお集まりいただき(密にならないようお声がけしながら)餅投げまで無事に行われました。

世の中、大変な話題が続いた年でしたが、年末に明るい話題といえます「上棟」を迎えることができました。来年も良いかたちで現場監理を行いたいと思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。

blog category:新城の住宅
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2020-12-31 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

田園都市建築家の会 12/20(日)家づくり相談

「田園都市建築家の会」 12月20日(日)の家づくり相談は、hm+architects 伊原洋光 が担当します。

家づくりに関して、ご予算のこと、これから土地をどう探す?といったことからプランの工夫、家具選びなど、お気軽にご相談ください。これまでの経験を元に、ご準備・進め方などアドバイスをさせて頂きます。
田園都市建築家の会は、新築でもリフォームでも、「建築家との家づくり」を考えている方をサポートいたします。

建築家相談は、家づくりカフェにて担当建築家が皆様のご来場をお待ちするかたちで開催いたしますが、オンラインでのご相談も可能です。
また、新型コロナウイルス感染拡大予防対策につきましては下記とさせていただきます。

・消毒液や飛沫防止パネルの準備、換気を十分に行う打合せ環境といたします。
・マスク着用にて相談対応をいたします。
・ご来場の際には、マスクの着用をお願いします。
・ご予約は、複数の予定が重ならないようお時間の調整をいたします。

場所は、東急田園都市線の「たまプラーザ駅」が最寄駅となっており
駅から徒歩5分のところに会の拠点となっています「家づくりカフェ」があります。
ここで定期的に家づくり相談などを行なっています!

横浜市青葉区美しが丘1-12-3
第7松美ビル201
TEL:045-482-6140
一般社団法人 田園都市建築家の会
www.denen-arch.com

写真は弊社で現在進行中のプロジェクト「葉山の住宅」での打合せの様子です。
また他県でご計画の方も随時打合せを行なっています。遠隔地の方でも、お気軽に是非ご連絡ください。

blog category:出展イベント
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2020-12-16 | Posted in news, blogNo Comments » 

 

家具打合せ

オーダー家具の打合せで、千葉県茂原市にあります「WOOD STUDIO KUZE’S」さんへ行ってきました。

主に無垢材で手作り家具を製作される久世智也さん。クライアント、私たち建築設計者で一緒に打合せ。
これからつくる家具の使い勝手、樹種や木目イメージ、おさまりの詳細、取り合う建築の状況など、話し合いながら確認しました。
無垢の木材を扱うことで、普段、私たちが建築の造作工事で製作していただく家具とは異なる(無垢材の変形に配慮する)話題も多く、何かと勉強になります。

家具工房もご案内いただき、ものづくりの現場を感じることができました。
どんな家具の仕上がりになるか・・楽しみです。

ちなみに手作りの小物(お皿やカトラリーなど)もつくられています。
どれも可愛らしく、素敵でした。

せっかくなので、豆型のブラックウォールナットのお皿を、家族用に3点購入してみました。久世さんの手仕事、クライアントのことを想いながら・・コーヒーブレイクも優しい気分になりました。

blog category:葉山の住宅
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2020-12-15 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

コンクリート打放し(脱型)

「新城の住宅」の現場報告の続きです。

コンクリートの打設を終え、一定の養生期間を経ていよいよ型枠を外すタイミングとなりました。ちょうどその作業の日に現場確認することができました。

床スラブや梁下のサポート(支保工)は、コンクリートを打設してから4週強度の後に外すのでしばらく先になりますが、壁の型枠についてはそれよりも先行して外すことができます(壁型枠の最小存置期間は平均気温5℃以上なので5日または圧縮強度5N/㎟以上)。

型枠の取外しを「脱型」(だっけい)といいますが、壁の脱型時は、期待しつつもうまく打設できていたかどうか、工事の関係者はドキドキする場面です。
現場を訪れたこの日に確認できた範囲では、まずは大きな問題箇所は無さそうでした。

この時期はコンクリートに水分が多く残っているため、見た目もやや黒光りする石のようなテクスチャです。少し周囲の景色が映り込んだりもします。徐々に乾燥し、やがて白っぽいコンクリート色になりますので、この時期にしか見られないコンクリートの迫力を味わえるタイミングとも言えます。

型枠は、打放し用の塗装型枠 900×1800mmのサブロク板(3尺×6尺サイズからそう呼ばれる)を縦長に配置しています。デザイン上の理由から横長に配置する設計者もいますが、これは好みにもよります。弊社では、土木工事などでも多く用いられ、大工さんも仕事がしやすいスタンダードな縦使いを採用。普通っぽいとも言えますが、なんとなくトレンドに左右されない、硬派な印象でもある気がしてそうしています。安定した大人っぽさともいえそうな。
また脱型のあとに見える丸穴は、コンクリート圧力を受けても型枠が開いてしまわないよう固定するセパレーター金具の端部のパーツです。円錐台の形でプラスチック製のコーンは、通称「Pコン」と呼ばれるものです。セパレーター端部の穴でもあるので「セパ穴」という人もいます。壁面の意匠上の検討から、弊社では原則450mmピッチとなるようPコン位置の割付指定を行なっています。

脱型後、ジャンカと呼ばれる不良箇所も見当たらず、コンクリート全般の仕上がり状況はまずまず良好で、角もビシッと出ており安堵しました。まずは現場で一緒に頑張ったみなさんに感謝したいと思います。
このままコンクリート補修も無しですと、本来のコンクリート打放し仕上げといえます。ただそのような例は一般的には少数派になりつつあるようです。コンクリート仕上げ面に、手直し・お化粧を全面的に行う補修仕上げが多いのも残念ながら昨今の実情といえます(打放しの施工がうまくいかなかった場合の補修技術が向上したため、と解釈すべきかもしれませんが)。

ちなみにこの写真は、脱型後「Pコン」を外して穴埋めまで行ったものです。期間としては脱型直後から1週間ほどの差ですが、コンクリートの色も明るく変わってきます。
しかし表面に光沢感を出しているこの極めて薄い皮膜については、その後も雨が当たらない内壁で何も手を加えなければ、保護コーティング加工なしでもほぼ変わらず持続すると思います。型枠の小口面付近やPコンまわり、打設後の養生期間の水分の残り方などでこの光沢が生まれるところ、そうならないところの差はどうやら生じるようです。型枠の塗装面のクオリティや面精度の問題だと思われがちですが、なかなかそうとも言えず、とても繊細なコンクリートの養生状態、水分環境の差のようです。

コンクリート工事で現場の対応をする時には、前職(第一工房)で学んだ現場経験がやはり何かと頼りになっています。

ちなみに「コンクリートの打放し」といえば、大阪芸術大学をはじめとする一連の作品で知られた第一工房でしたが、代表の高橋てい一(てい:青へんに光)さんのところへお若い頃の建築家・安藤忠雄さんもよく現場見学にいらして高橋さんからアドバイスを受けていたそうです。

ふと設計実務を知らなかった学生時代や、社会人になって間も無い頃を振り返りますと、
・設計事務所の仕事は、しっかりと図面を書くこと。
・現場で高い品質の建物をつくるのは施工者(建設会社・工務店)の頑張りによるもの。
と漠然と思っていました。しかし第一工房時代の実務経験の中でそれだけでは十分ではないことが徐々にわかってきました。BLOGでそのあたりの違いを示すのはなかない難しい気もするのですが、少しお伝えしてみます。

まず設計者は、ものづくりの現場を知らずには緻密な設計はなかなかできないということ。また施工者は、主に積算上の根拠となる実施設計図面だけで設計上の細かな意図を十分に読み取ることが難しいということ。そのため設計図書以上の内容について、現場レベルでの検討を重ねる必要があるのですが、現場監督さんから実際のつくり手である職人さんにどう伝えたらスムーズに設計者の意図や熱意を理解してもらえるか、FACE TO FACEのコミュニケーションがとても大切だということ。設計者が現場の監理に主体的に関わっていかないと良い建築は生まれない、その重要性について、自分が若い時にはほとんど理解できていなかったように思います。

鉄骨階段も無事に搬入設置され、次は木造部分の工事に移行していきます。
一歩一歩、現場の皆さんとその時々のベストを尽くして頑張っています。

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2020-11-24 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

コンクリート打放し(打設)

「新城の住宅/House in Shinshiro」の現場報告の続きです。

コンクリート打設当日の様子などをお伝えします。

朝、現場にコンクリートのポンプ車が到着すると、最初にコンクリートの受け入れ検査、フレッシュコンクリートの供試体採取を監理者立ち会いのもとで行います。指定の配合内容となっているか、温度、スランプ値(コンクリートの流動性を示す値)、塩化物量、空気量などを確認します。写真右側の円柱型のものが、打設後の強度発現を確認するためのテストピースです。
各項目の内容確認が取れた直後より打設をはじめます。

ちなみに住宅の現場では、コンクリートが少量の場合はテストピースを工場採取とすることが多いと思います。こうのような現場検査は一定の費用もかかりますので。

コンクリートの打設には、コンクリートの圧送をコントロールするポンプ屋さんと、密実なコンクリートとなるよう型枠内に流された直後から木槌で叩いたり電動のバイブレーターで振動を与える土工さん、型枠大工さん、電気屋さん、工務店の現場監督さん、さらに設計監理者の私が立ち会いました。

打放しコンクリート仕上げは、最終仕上げとなるため(一般的に手直しがきかない)皆で力を合わせ、気合を入れて臨みます。写真は、個人住宅の施工現場とはちょっと思えないほど多く人員を配置していただき、打設作業を開始したところ。

久々にMyタタキ棒(コンクリート打設用の木槌)持参で打設立会いしました。

私は打設の間、上階で全体のコンクリートの打ち回し手順を見ながら、すぐに下階に下り特に重要なポイント(コンクリートがまわりにくそうなところ)を注意しながらで土工さんと一緒に型枠を叩いたり。それなりにあちこち動きながら打設が完了するまで頑張るイメージです。

現場の関係者は全員昼休みなしで作業を続け、無事に打設を終えることができました。涼しい時期の打設と思っていましたが、日中は思いのほか日射が強くなったので、最後にクライアントより差し入れいただいたドリンクが、乾いた体に滲み渡りました。作業関係者へのお気遣いに感謝いたします。

きちんと打設できたはずなので・・少し先の脱型が楽しみです。

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2020-11-23 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

コンクリート打放し(打設前)

現場進行中の「新城の住宅/House in Shinshiro」では、コンクリート工事が進んでいます。

混構造(RC造+木造)で一つの重要な局面と言えます、コンクリート部分のモデル構築が整うコンクリート打設の準備です。
構造的に上部構造の木造部分を支えるという意味で重要なだけでなく、コンクリート打放し仕上げとして最終的に見えてくる部分も形作られるため、特に気が抜けない工程となります。

コンクリート打設前は、型枠と配筋の確認そして清掃が重要なポイントとなります。
今回の計画では、1階の壁、2階の床スラブまで仕上げとして見えてきますが、もちろん仕上げとして見えない部分についても現場の監督さん任せではなく細かくチェックをしていきます。

型枠については、まずは事前に現場監督さんと図面打ち合わせをしっかり行うことが重要ですが、現場ではその通りに進んでいるかをチェックします。さらに型枠大工さんにも特に注意して欲しいところなどを直接伝え、最終的にきちんとできているかを確認します。

全般的にしっかり対応いただいている中、現場状況を見て追加で1点監督さん(大工さん)にお願いをさせていただきました。現場をきれいに保つよう気を配っていても、壁の足元には作業上どうしても多少の木くずや落ち葉が型枠内に落ちてしまうものです。そこを掃除できる工夫として、仕上げ面に影響しないところで小さな掃除口を用意してもらうようにしました。これは前職での施設設計の経験から得たノウハウで、見えない部分ですがコンクリートの打ち継ぎ面の性能がしっかりと保たれる配慮ですが、作業としては一手間かかりますので設計監理者が指示をしないとなかなか実現しないかもしれません。結果的にハイウォッシャーで細かな汚れもきれいに流し出すことが出来ました。

配筋については、基礎工事の耐圧盤の時も配筋がきちんと整い、以前写真で紹介させていただきましたが、今回の2階の床・梁までの配筋もしっかり整っている状況です。他のプロジェクトの現場に対して、お手本にしてもらいたいくらい精度もよく打設前段階としては準備万端と言えます。

一般的な鉄筋コンクリート構造の梁はスラブの下に凸の形状になりますが、今回の設計ではスラブ上に梁型が現れる「逆梁」となるモデルとしています。これは1階の天井面をフラットなコンクリート打放し面としてきれいに見せることと、外部のピロティ部分の天井もコンクリートで見せ、耐久性が高く素材の表現要素として他の軒天井材を用いないでまとめる意図などがあります。

設計者として、現場でのチェックは視認するだけでなく、配筋作業上どうしても発生する結束線など、自分でみつけたゴミなどは極力その場で拾い上げます。型枠表面に落ちたゴミが仕上げで見えては困るというだけでなく、結束線がコンクリート表面に落ちたままだとサビが内部にまで進行する恐れがありこれを避けるためです。ただ、細かな結束線拾いも手が届くところは簡単ですが、型枠・鉄筋の隙間で手が届かないところも多いのが現場の実情です。そうした箇所でも威力を発揮するのが、この伸縮式のピックアップ棒(マグネット付)です。こうした道具を持参して打設前の検査などを行って、最後の清掃状態の仕上げチェックとしています。

コンクリートの打設当日も立ち会い、しっかりとしたコンクリート打放し仕上げが実現するよう頑張ります!

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2020-11-22 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

現場確認

進行中のproject「新城の住宅」の現場状況です。
1階 鉄筋コンクリート造部分の型枠が立ち上がってきました。

鉄筋コンクリート用の型枠に囲まれた現場では、木造とは一味違った建築の力強さを感じます。
陰影も、いい雰囲気です。

現在、2階床スラブの配筋作業中。

現場監督のKさんと、現場の状況を確認。
細かな指摘にもその都度、早期に対応をしていただけるので助かります。
今後の作業工程でも漏れがないか打合わせ、夕方まで現場を見させていただきました。

次回は配筋検査とコンクリート打設前検査を行う予定です。
その後、コンクリート打設当日も立会い、現場のみなさんと一緒に頑張って美しい打放しコンクリート仕上げにしたいと考えています。

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2020-10-26 | Posted in diary, blogNo Comments »