diary, blog
設計監理
現在、現場が進行中のプロジェクト「千葉神社参集殿増改築工事」について
設計監理者として、現場が進む中で様々な内容確認をしています。
これまでクライアントと一緒に詳細を確認してきた話題、印象に残る施工中の写真などから、少々振り返ってみます。

敷地の東側、大通りに面した現場の仮囲いに、弊社と施工者の松井建設さんの看板を設置しています(弊社のロゴデザインは、氏デザインさんによるものです)。

改修工事のため、まずはじめに現場の解体・撤去が行われました。
キュービクル(高圧受電設備)は、容量増加などから新設する設計となっていますので、古いキュービクルは解体・搬出されるのですが、写真はちょうど中のトランス(変圧器)だけが残っているところです。
工事の完成形には関係しませんが、ちょっとレアな現場写真として・・


各所の受付カウンターは、ご要望をお聞きし、造作家具として設計図面をまとめてきましたが、本製作の前にサイズ確認用のモックアップをつくりました。カウンター内(着座)で作業を行う高さ、一般の方がカウンター前に立つ高さ関係など、意見交換をしながら・・実際に座って最終的な使い勝手・見え方・距離感、手元照明やコンセントなども調整・確認できました。
内装工事では、主に軽量鉄骨(LGS)で壁・天井の下地をつくります。曲線の壁については、ランナーと呼ばれる足元のガイド部材に細かな刻みを入れ、Rの加工(写真左)をして壁スタッドが組み上がっています。
照明計画は、中島龍興照明デザイン研究所さんと協力して進めています。設計では、共用部分(待合ロビー空間など)の色温度を落ち着きのある 3000K に設定しています。現場の打合せでは、色温度を変化させることが可能な光源をいくつか用意し、クライアントへ再確認しながら進めています。
参集殿ロビー空間の一部には、光膜天井を計画しています。膜を介しても色温度にほぼ変化がないことや、膜面が均一に照らされる光源ピッチと膜面との離れ距離などは設計通りで問題ない状況でした。
(写真左は、膜なしのLED光源3000K、写真右は光膜となる見え方)

サイン計画は、氏デザインさんと協力して進めています。
外壁面には1箇所、ステンレス製の大きな切り文字+社紋の背面が光るサインを予定していますが、こちらも原寸のモックアップを準備して、光の見え方なども関係者で確認しました。
また館内の各種サインについても、表示内容や大きさ、素材などを原寸でチェックしていただき、細かな内容を微調整して最終的な製作へ。
既存参集殿の改修部分、RC造の外壁面には、断熱性能を向上させるために外断熱工法を採用しています(壁面:ビーズ法ポリスチレンフォーム50mm)。断熱層がない庇部分(軒天井)についても同色に仕上げ、全体を整えています。
(写真左:コーナー部の施行途中で、左半分は下地ガラスメッシュ層が見え、右半分は仕上げのフィニッシュコートが見える状況)
猛暑が続き、かつ限られた工事期間の中、各種工事を進めていただいています。改修工事では、設計図書のまま施工ができない既存建築の状況に直面することもありますが、これまで何とか柔軟に対処していただき、施工チームの皆さんの頑張りに感謝する日々が続いています。