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家具メンテナンス

福島県白河市にあります「白河市立図書館」の家具について

前職(第一工房)で設計監理を担当させていただいた公共建築ですが、2011年の開館から早いもので13年になります。
開館初年度から目標利用者数を大幅に上回る状況はその後も続き、地域の人々に愛される施設として定着しています。
(市民に限らず、他の自治体から車でいらして利用される方も多いと聞きました・・)

当時の図書館長(田中館長)さんは、
「子どもたちには、優れたデザインの家具に触れながら図書館を利用してほしい。大人になってから、いつも普通に利用していた図書館の家具は、実は質の高い本物のデザインだった!と後でわかるくらいがちょうどいい・・」
とお話しされていました。

施設内の各所に配置する家具は、オリジナルで大きなソファを製作したり、世界的な名作といわれるプロダクト、デンマークの「Fritz Hansen」の家具などもいくつか選定しました。
このエントランスホール空間に配置しています椅子とテーブル(写真)は、北欧スウェーデンのコントラクト家具メーカー「Bla Station」のアイテムです。家具に詳しい方ならご存知かもしれませんが、日本では少々マニアックなチョイスに感じるかもしれません。
有難いことに当初の家具セレクトのまましっかりと大切に運用していただいています。

ちなみに黒に赤が差し色となる千鳥配置は、設計当時、第一工房代表の高橋さん指示のままとなっています。
個人的にはとても懐かしく感じるエピソードの一つです。

今年、その椅子のメンテナンスで座面のパッドのみ張り替えられました。
(メンテナンスをされた家具のご担当者よりご報告いただきました)

デザイン的にも古さを感じさせず、きちんとメンテナンスされた家具を永く使うというのはいいものですね。
設計担当者としては、素直に嬉しいです!

施設設計でも個人住宅の設計でも、クライアントとの打合せでは、家具の検討も一緒にご相談いただくことが多いです。
建築全体の空間づくりと共に、家具・照明などの選定も設計上は重要な要素となります・・
プロジェクトごと、じっくりと考えて選定することも楽しみの1つと言えます。

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2024-09-21 | Posted in diary, blog |