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明治神宮で銅板ご奉納
明治神宮へ2017年の初詣は、年始の家族の体調不良と天候の回復などを待って1月9日、成人の日となりました。
関東でお正月を過ごす時は例年、およそ三箇日あたりに足を運ぶことにしていますが、その場合は本殿の階段よりもかなり手前が参拝の最前エリアとなっています。今年は少し日付が遅くなったために、思いがけず本来の参拝場所に立つことができました。しかしこの時期であっても、かなりの参拝者数です!
また事前に把握していなかったのですが、明治神宮は平成32年(2020年)に鎮座百年を迎えられるそうです。そして現在この式年の記念事業として、昭和33年の御復興以来となる銅板屋根の葺替えを中心とした御社殿群修復工事が行われています。屋根銅板葺替えのほか、屋根木下地修理、錺金具修繕、木部清掃・洗浄などの修復が行われ、工期は平成31(2019)年10月までとなるそうです。
写真は南神門脇の廻廊屋根ですが、銅板の屋根が途中まで葺き変わっています。古い箇所の緑青と真新しい銅色のコンビネーションが見られるのも、この時期だけの景観でしょう。
そして参拝者も工事で使用する屋根材の銅板1枚を3,000円で奉納することが出来るとアナウンスがあり・・これは貴重な機会!と銅板裏面に家族の名前を記して奉納させていただきました。
日常業務では建築の設計・工事側であることが多いのですが、一般者としてこうした特別な建物の建設事業へ小さな参画をさせていただき、とても新鮮で晴れやかな気持ちになれました。
銅板をお納めし、小さな「奉賛之章」をいただきました。
約60年のインターバルであるとすると、自分にとってこうしたことは最初で最後になりそうです。数十年と建材の一部として社殿を風雨から守ることを想うと、他の形式の祈願よりも何だか強力なメッセージである気がしてきます。ジワリと興奮してました。
奉納後は、さてどこにその材が使われるのかなと、つい屋根に目が向いてしまいます。
もしかして、難しいディテールのところに使われたり・・なんてことはないかな。
銅板奉納は、計10万枚ほど必要のようです。まだおよそ2万枚だそうですので、こうした機会はしばらく続くと思われます。建築・神社好きの方にはオススメです。
2017年の良い記念になりました。
近い将来の修復工事後に参拝する時、自分自身や hm+architects 一級建築士事務所がどこまで成長できているか、良い報告ができるように前進していきたいです。