diary, blog
Fall semester 02
2016年度の秋学期
2つの大学、3つの授業について、非常勤講師として1日も休むことなく成績会議まで終えることができました。
遠隔地から通わせていただいておりますので、交通事情で遅延トラブルなどの可能性も十分あります。また家族がインフルエンザにかかってしまった時などは、129名の履修者がいる講義に穴を空けてはいけない・・「風邪をひいてはいけない。休めない!」ということを強く感じ、当日の時間意識以上に体調管理のプレッシャーもありました。
無事に半期を終え、少し安堵感も・・
こちらは毎週木曜日にお世話になりました、愛知工業大学。
普段よく通る動線とは違うところ、池の脇から1枚写真をパチリ。
新旧の施設群が重なって見える光景も味わいがあります。個人的には特に時計塔のある写真右の本部棟(設計:清水建設)が学内施設の中では風格があり大きな存在感を放っていると感じられ、オススメです。
昨年度に引き続きの設計指導でしたので、学生さんには個別にテクニックをアドバイスするというより、将来にも役立つ大きな考え方・在り方のようなことを伝えたいなぁと思って取組みました。
清々しい晴天で半期を締めくくることができて、気持ちもスッキリします!
こちらは金曜日にお世話になりました、中部大学。
正門から緩やかに坂を登っていくと、誰もが目にするシンプルなデザインの時計塔があります。ご存知の方は少ないかも知れませんが、これは今は亡き、第一工房の代表であった高橋さんの想いが形となっているものです。
モダニストとしての合理精神と緻密なディテールが融合した、高橋さんらしい品位が滲み出るデザイン。骨格は、コの字断面のステンレス柱を背中合わせに2本組合せただけの極めてシンプルなものです。しかし仕上げについては、全体をバイブレーション仕上げとしながら、小口のエッジ部分のみ鏡面仕上げとしてキラッと光らせる工夫を施しています。要素は少ないのに、光の変化をしっかりと映し出すこの時計塔を目にしますと、毎回高橋さんのことを思い出してしまいます。
中部大学での15週のレクチャーと期末試験は、振返りますと試行錯誤の連続でした。前日深夜までレクチャー素材・準備で悩み、恥ずかしながら徹夜に近いことも数回あり・・
昨年度、設計指導のみを受け持っていた際には、設計以外の座学である程度の設計に必要な基本的な知識を身につけてくれると設計も指導しやすいのになぁ・・と都合良く感じたこともありました。しかしながら、座学と設計を両方受け持ちますと、低学年で総合的な建築の知識を習得してもらうように授業をするのは容易ではない!ことを実感・・当たり前ですね。
レクチャーにたくさんの情報を詰め込めば良い訳でもなく、わかりやすくそして興味を持ってもらえる準備、伝え方・・
今期で得た経験を次年度に生かし、さらに指導者としてのレベルアップを目指します!
金曜の朝も晴天に恵まれました。
設計を担当させていただいた建築の外壁もキラッと光を反射させ、美観を保ってくれていました。
学生さんだけでなく、自分にも常に新たなトライアルを続けることが求められているのだと・・冬の爽快な空を見上げ、そんな想いを強めた秋学期でした。