diary, blog
蒲郡のケーキ店 Calme(カルム)さんのエントランスから
愛知県蒲郡市、JR三河三谷駅から北へ徒歩2分ほどのところにあります小さなケーキ店「Calme(カルム)」さん。
先日お店におうかがいした際のスナップ写真のご紹介と、エントランスまわりからこの建築の設計で意識したことを少し書いてみます。
「蒲郡の店鋪併用住宅/House in Gmagori」の1Fが店鋪スペース「Calme」さんです。
鉄筋コンクリート造の打放し仕上の壁に1カ所穴が空いたところがお店のエントランス。
建築全体としては存在感のあるコンクリートの壁で道路の喧噪を避けながらも、お店の顔となる入口まわりでは外部とのつながりを持たせるため、エントランスの扉の両袖をガラスとしています。出入口は壁面の一部を内側に押し込むように凹ませ、それによって出来た壁面の流れは自然とゲストを建物へ導いてくれます。同時に庇の下、エントランスポーチを拡充させることにもなっています。
△店内の様子。写真の手前はケーキ店、奥が多目的スペース。右手は前面道路側(エントランスの木製扉と袖ガラス部分が見えます)で、左手は中庭に面した大きな窓。
内部に入りますと、コンクリートの壁でガードしていた道路の反対側に、中庭が目の前に広がります。コンパクトな内部空間ですがケーキ店、奥の多目的スペースとも、この中庭に面して床から天井までのフルハイトの窓を設け、全体としては庭に向かっておおらかに開かれた構成としています。
細長い矩形ヴォリュームの建築は、床・壁・天井いずれもクライアントの強いご要望でもありましたコンクリートの打放し仕上げとし、内部空間にコンクリートの柱型、梁型が出ないフラットな意匠となるよう構造の検討も重ねました。
また日射の影響を考慮して窓ガラスにはLow-e複層ガラスを採用し、空調設備はエアコンによる冷暖房と床全面に温水の床暖房を敷設しました。
エントランスまわりのデザインについては、外部から見たら少し斜めに扉を引っ込めただけの単純な操作に見えますが、実際の建築空間では、内部と外部の関係が程良く保たれ、建築の静けさの中に動きを与える効果的な仕掛けとなっています(写真は、視線の抜けや建築の動きを感じるアングルで、個人的には気に入っているものです)。そして素材をコンクリートと木(建具・家具)に限定することで、クールさと暖かさ、あるいは強さと優しさを兼ね備えたような表現としています。
またインテリアのグリーンや小物はクライアントのセレクトによるもので、建築に合う素敵な店鋪の雰囲気にしてくださっています!
△多目的スペース。写真左手が前面道路側、右手が中庭.
(中庭の植栽は今後整備される予定です)
△エントランスよりメインカウンターを見たところ
△ガラスのショーケース内には、美味しいケーキが並びます!
写真は「フルーツのタルト」と「モンブラン」です。
△エントランスより多目的スペースを見たところ
Calmeさんの営業日は週2日の金曜日と土曜日で、午後1時からとなっています。
クライアントの奥様が全て仕込みから仕上げまで、一つひとつ丹精込めてつくられる生菓子と焼き菓子です。開店前からお待ちの方が多く、数に限りもあるため連日完売となる人気が続いているようです!
甘いものがお好きな方、建築に興味のある方は
是非一度、足を運んでみてください。