diary, blog
1年検査
設計監理をさせていただきました「尾張の住宅/House in Owari」の1年検査に行ってきました。
お引き渡し後、特にトラブルもなく無事に1年が経過しました。
あっという間に感じますが、アプローチ脇の植栽も成長し、建築も外構も以前より自然な感じに見え、馴染んできていました。
クライアントご夫妻にお会いしまして住宅の内部・外部をご案内いただきました。
そして1年間、夏・冬を経験された暮らしについてもご様子をお聞きしました。
ご夫妻の暮らしは、以前のマンション(ワンフロア)での生活から、3階建ての戸建住宅へと大きく変化しています。しかし、もう新しい住宅にすっかり慣れてしまったので当時の暮らしがどんなふうだったか、ちょっと思い出すのに時間がかかるくらい新居に馴染んでしまったとのことでした。
またホームエレベーターについては、将来の工事で対応出来るようにしておくべきかどうか、という話題も以前の設計打合せ時にはありましたが、改修工事を将来行なう場合の手間や費用などを考えますと、やはり新築時の設置が望ましいという結論になり本工事で設置されました。これについては、ご夫妻とも「はじめに設置しておいて大正解!」とお話しされていました。
白さが際立つ外壁も、建築のプロフェッショナルでもあるご主人は、これまでのご経験から汚れなどが目立つのではないか・・と施工の前は少し気にされていました。しかしサンプルでの検証等を行ない、ご納得いただいて決定したこの外壁は、結果的に全くというほど汚れや変化が見られませんでした。
一般に、木造部分での塗り壁についてはきちんとした施工を行なっても僅かにヘアークラックなどが生じることもある(性能面では支障が無いことが多い)のですが、そうした状況もなく、順調と言えます。
そのほかエントランスポーチの軒天部分には、クライアントのご要望から小幅のチーク材を張っていますが、こちらも美観上(反りも目透きもなく)、性能上も全く問題ありませんでした。写真で視認できます、白い壁の下端と木部の軒天材との隙間は、外壁の断熱効果をより高める通気層のスリットですが、デザイン的には単なる目地のように見せるディテールとしています。この通気層(通気胴縁)は建築の外壁全周、最上部のパラペットまで続いて壁面の熱気は屋上へ抜ける設計内容ですが、実際の暮らしで夏冬とも室内での断熱効果はしっかり体感出来たそうで、こちらも健全に機能してくれて、まずは一安心でした。
ちなみに1年検査でおうかがいしましたこの時期は、エアコン無しで自然の通風で気持よく過ごされているとのことです。