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コンクリート打放し(打設前)

現場進行中の「新城の住宅/House in Shinshiro」では、コンクリート工事が進んでいます。

混構造(RC造+木造)で一つの重要な局面と言えます、コンクリート部分のモデル構築が整うコンクリート打設の準備です。
構造的に上部構造の木造部分を支えるという意味で重要なだけでなく、コンクリート打放し仕上げとして最終的に見えてくる部分も形作られるため、特に気が抜けない工程となります。

コンクリート打設前は、型枠と配筋の確認そして清掃が重要なポイントとなります。
今回の計画では、1階の壁、2階の床スラブまで仕上げとして見えてきますが、もちろん仕上げとして見えない部分についても現場の監督さん任せではなく細かくチェックをしていきます。

型枠については、まずは事前に現場監督さんと図面打ち合わせをしっかり行うことが重要ですが、現場ではその通りに進んでいるかをチェックします。さらに型枠大工さんにも特に注意して欲しいところなどを直接伝え、最終的にきちんとできているかを確認します。

全般的にしっかり対応いただいている中、現場状況を見て追加で1点監督さん(大工さん)にお願いをさせていただきました。現場をきれいに保つよう気を配っていても、壁の足元には作業上どうしても多少の木くずや落ち葉が型枠内に落ちてしまうものです。そこを掃除できる工夫として、仕上げ面に影響しないところで小さな掃除口を用意してもらうようにしました。これは前職での施設設計の経験から得たノウハウで、見えない部分ですがコンクリートの打ち継ぎ面の性能がしっかりと保たれる配慮ですが、作業としては一手間かかりますので設計監理者が指示をしないとなかなか実現しないかもしれません。結果的にハイウォッシャーで細かな汚れもきれいに流し出すことが出来ました。

配筋については、基礎工事の耐圧盤の時も配筋がきちんと整い、以前写真で紹介させていただきましたが、今回の2階の床・梁までの配筋もしっかり整っている状況です。他のプロジェクトの現場に対して、お手本にしてもらいたいくらい精度もよく打設前段階としては準備万端と言えます。

一般的な鉄筋コンクリート構造の梁はスラブの下に凸の形状になりますが、今回の設計ではスラブ上に梁型が現れる「逆梁」となるモデルとしています。これは1階の天井面をフラットなコンクリート打放し面としてきれいに見せることと、外部のピロティ部分の天井もコンクリートで見せ、耐久性が高く素材の表現要素として他の軒天井材を用いないでまとめる意図などがあります。

設計者として、現場でのチェックは視認するだけでなく、配筋作業上どうしても発生する結束線など、自分でみつけたゴミなどは極力その場で拾い上げます。型枠表面に落ちたゴミが仕上げで見えては困るというだけでなく、結束線がコンクリート表面に落ちたままだとサビが内部にまで進行する恐れがありこれを避けるためです。ただ、細かな結束線拾いも手が届くところは簡単ですが、型枠・鉄筋の隙間で手が届かないところも多いのが現場の実情です。そうした箇所でも威力を発揮するのが、この伸縮式のピックアップ棒(マグネット付)です。こうした道具を持参して打設前の検査などを行って、最後の清掃状態の仕上げチェックとしています。

コンクリートの打設当日も立ち会い、しっかりとしたコンクリート打放し仕上げが実現するよう頑張ります!

blog category:新城の住宅
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2020-11-22 | Posted in diary, blog |