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安藤忠雄 初期建築原図展

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東京都文京区湯島にあります「国立近現代建築資料館」で 2019.6.8〜9.23 まで開催中の
「安藤忠雄 初期建築原図展 個の自立と対話」へ行ってきました。

見応えのある人気の展覧会だと思いましたので、平日の開館直後に向かいました。この日まだ来場者が少なく静かに拝見できました。
館内撮影可(フラッシュは禁止)でしたので、スナップ写真をいくつかご紹介させていただきます。

 

<以下、展覧会オフィシャルサイト解説より>

安藤忠雄氏は1941年に大阪に生まれ、独学で建築を学び、69年にアトリエ(安藤忠雄建築研究所)を設立しました。今年でちょうど半世紀になりますが、この間に世界の各地で氏の建築が建てられ、さらに展覧会や講演会が開催され書店には氏に関する本が並んで、今や「世界のANDO」と言われ、世界で最も著名な現代建築家のひとりと評されるに至っています。
このたび、安藤氏の「初期」建築資料、すなわち1990年頃までの手描きによる建築設計図面とスケッチなどを用いて、「安藤忠雄初期建築原図展」を開催することになりました。「住吉の長屋」(1976)、「小篠邸」(81)、「六甲の集合住宅Ⅰ」(83)、「TIME’SⅠ」(84)、「城戸崎邸」(86)、「水の教会」(88)、「光の教会」(89)などの国内に現存する作品の図面が並びます。
展覧会のテーマ「個の自立と対話」は、都市・自然・光・歴史風土などとの対話を通して個々人が自らを見いだし、深め、自立するための空間づくりを追い求めた、「初期」の安藤氏が常に抱いていた思い(言い換えれば、基本理念・動機)を表すものです。
「私は1枚の図面の中に設計者の意思を凝縮させたい」と安藤氏は言います。実際、氏の「空間」に対する思いそのままに、平面図に断面図・透視図・アクソノメトリック図などを重ね合わせて3次元性を高めた精緻で美しい図面がたくさん展示されます。ぜひ、会場に足をお運びください。

 

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展示のはじまりは、
誰もが知る初期代表作、「住吉の長屋」(1976)から。
ドローングとコンクリートで製作された模型がドーンと待ち構えています。

 

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「六甲の集合住宅Ⅰ」(1983)の模型。

改めて拝見しますと、すごい急傾斜地の計画です。
これを実現させた建築家のエネルギーは、尋常でないですね。

 

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「城戸崎邸」(1986)
図面、ドローングとも美しいです。
ちなみにクライアントは建築家の城戸崎博孝さん。

 

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「光の教会」(1989)

今年でもう竣工後30年。
私は学生時代に一度見学に行きました。
小規模の建築ですが、当時のインパクトはとにかく大きかったです。

以前、新国立美術館での展覧会で原寸模型が製作され、そちらも拝見しましたが
設計時の想いが伝わってくる、この木製模型の方が味わいがあって個人的には好きです。

 

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展示会場全体の様子。

手書きの原図の数々。
実施設計の図面と、展覧会用等に作成された手書き図面など様々見ることができ、大変貴重な機会だと思います。
図面に込められた建築家のメッセージ、熱意がダイレクトに伝わってきます。

 

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上階の展示。

光と影を強く意識させるドローイング。
学生時代、誰もが影響を受けたのではないかと思われますが、
実務を経験して見ますと、また違った凄さを感じます。

 

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展覧会図録。
76ページありますが、なんと希望者には全員、無料で配布されています。
これから足を運ぶご予定の方は、はじめに1Fの事務室にお問い合わせして図録をいただいて
それから上階の展示を見るのがオススメです。

今回の展覧会は、学生さんはもちろんのこと、建築の経験が豊富な実務者にとりましても
たっぷりと見応えがある内容だと思います。
建築図面との向き合い方をいろいろと考えさせられ、刺激を受けました。

 

この日、午前中に「安藤忠雄 初期建築原図展」を拝見しまして、
その後この展覧会を取りまとめられました文化庁の方々との某会議に参加。
その話題が将来公表できるようになるまでは、まだ様々なハードルがありそうですが
こちらも何とか良い成果に結びつけることが出来るように頑張ろう!と感じた1日でした。

 
blog category:展覧会等イベント視察
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2019-07-25 | Posted in diary, blog |