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直江津祇園祭

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新潟県上越市で毎年7月下旬に行われる夏祭り、2018年開催の「直江津祇園際」に行ってきました!

「上越まつり」は7日間に渡って開催され、前半は高田地区、後半は直江津地区がメイン会場となります。特に直江津地区では「直江津祇園祭」と呼ばれ、19町内の屋台(山車)が4日間練り歩き、最終日に八坂神社に米俵を奉納する「御饌米(おせんまい)奉納」でクライマックスを迎えます。

2018年は7/29(日)がその最終日にあたります。
猛暑の夏ですが、その盛り上がりを久し振りに体感しようと1日ピンポイントで足を運びました。
同日早めの時間は、先日ブログ記事にさせていただいたオープンしたばかりの水族館「うみがたり」を見て、という強行プランでしたが何とか両方見ることができました。

「直江津祇園祭」の数ある屋台のうち、福長町の屋台については10年程前になりますが老朽化その他の諸事情から約80年振りに屋台が新築されることとなりました。その際に、ご縁あって私たちがその設計をさせていただきました。
ここ数年間は直江津祇園祭を見ることが出来ておらず、その後の経年変化等も密かに気になっておりましたので今年こそ!ということで・・

 

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以前お世話になりました、福永町屋台に同行させていただき、当日の様子をお伝えしてみます!

午前、午後(夕方)と各地区の屋台は町内を巡りますが、午後のスタートの後は各地の屋台が集結し、そのままクライマックスとなる八坂神社前での「御饌米奉納」を行なう流れとなります。

まずは、スタートポイント福永町に関係者が集まり準備を整え・・これから出発です!

 

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各所の道路状況(幅員・交差点・アップダウン・電線をかわすなど)に気をつけながら練り歩きます。
子どもたちの元気なかけ声と共にお囃子が響き、お祭りムードがだんだんと盛り上がってきます。

 

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他の町内屋台と共に、八坂神社へと進んでいきます。

 

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側面から。

屋根と船型の基壇部とのバランスなど・・各町の屋台ごと、少しづつ異なります。
久し振りに実物を拝見しましたが
福永町屋台、凛々しく良いプロポーションに見えました!

 

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福永町屋台の正面。

 

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斜め上から全体をパチリ。

 

 

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「御饌米奉納」の順番に屋台は列をなして・・

各町ごと、屋台のつくりは少しづつ異なって、個性が出ています。

 

 

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直江津底抜け屋台同好会のお囃子、歩きながら・・
熟練演奏者の雰囲気、いい感じです。

 

 

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屋台のすれ違いも見応えあります!
(左:荒川町、右:福永町)

 

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(左:東雲町、右:福永町)

 

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日没後には、各屋台の提灯に灯りが加わり、いっそうムードが高まります。

 

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いよいよ福永町屋台が八坂神社前に到着!
「御饌米奉納」です!

船型基壇の船首を左に向け、屋台屋根の長手(桁行方向)が奉納時は神社に向けられる正面の顔となります。
ちなみに屋根の中央に設けた唐破風の小屋根は、奉納時の正面性に配慮した福永町独自の建築意匠です。
地元TV取材、ライトアップもあり、目を引きますね!

 

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屋台から米俵を丁寧に運び出します。

 

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町内の青年男子が次々と俵を担いで、八坂神社の本殿へ。
威勢良く駆けていきます!

 

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ご奉納を待つ間、大漁旗を靡かせ
みなさんの大きな掛け声と囃子は最高潮に!

 

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無事ご奉納を終え、神社に向かい奉納者一同礼。
感動のフィナーレです!

大役を立派に果たされた総代の目には・・
私もウルッとしてしまいました。

 

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そして各屋台、帰路のかけ声と共にそれぞれの町に帰っていきます。

 

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福永町のみなさん、本当にお疲れ様でした!
お子さんから大人、ご年配の方々まで、地域の全ての方が一つになる素晴らしい直江津祇園際を体験させていただきました。

屋台の状態は新築時と変わらない美しさを維持して下さっていました。
欅(ケヤキ)の色味に重厚さが増していたり、時間を経てますます屋台としての存在感が強まったような気がします。
滅多に関わることの出来ないような歴史ある祭事、屋台の設計に関わらせていただき
かつその後も大切に扱っていただいていることに感激し・・
感謝しかありません。

少し離れた場所からではありますが、末永く
皆様に愛される屋台であることを心より願っています。

 

 

blog category:建築視察
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2018-08-12 | Posted in diary, blog |