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イベント「ひとが風景をつくる、ということ」

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4/9に開催のイベント
5×緑の学校 2016「ひとが風景をつくる、ということ」第1回
に参加してきました.

話し手:長谷川浩己さん(ランドスケープアーキテクト/オンサイト計画設計事務所、武蔵野美術大学特任教授)
聞き手:西村佳哲さん(リビングワールド代表)
会場:合羽坂テラス(東京・曙橋)

※オンサイト計画設計事務所の長谷川さんとは前職で設計を担当した「群馬県立館林美術館・多々良沼公園」、「2005年 愛知万博 瀬戸愛知県館」のランドスケープでご一緒する機会があり、お世話になっています.

合羽坂テラス

長谷川さんが「風景」をどう捉えていらっしゃるか、そして過去から現在取り組まれているランドスケープ事例と、そのデザインの「見方」を解説していただき、とても勉強になりました.

レクチャーのなかで、
そもそもオープンスペースであるということ自体、「3つの力」を持っている(価値がある)のではないか?
という話題がありました.
・空地の力[あいまいであること. 転用の容易さ. 確たる機能がないこと]
・自立した他者(そこに在るもの)の力[木、芝、サクラ、水など・・]
・つながっていることの力[水のように世界を浸している. パブリック. 都市の空地はすべて荒野につながっている]

現在検討されている空き地リノベーションプロジェクトでは、長谷川さんほどの方が関わって議論しても、「広場として何かデザインしなくても、ただオープンスペースがあれば良いのでは?」という話になったりするそうです.
しかし長谷川さんは、プロジェクトで広場のデザインを考えるとき、「広場としてデザインされた場所」には、もともと持っているそれらの力+αの価値を探したいと.
そして、そこだけしか得られない場所の体験、可能性(居るだけで楽しい)を考えるのだと・・

お話を聞きながら・・つい建築デザインについて重ねて考え、潜在的には同種の欲求が自分にもあるのかなと、多く共感してしまいました.
プロジェクトとは本来、それが成立することによって何かしらの前向きな話題が提供されることを目指しているのだと思います.
「デザイン」という言葉は、専門家であってもそれを発する人、受けとめる人によってニュアンスに幅があると日常的に感じます.
形を与える部分にフォーカスされがちですが、それだけでないことをどう説明したら良いのかなと・・
問題解決というほど大げさなことでなくても、何かが少しでも安心出来る、気持ちが良くなる、楽しくなる・・そうした人や物や環境へ向けられた配慮全般(美しくあること、機能的であること、経済的であること、etc・・・)その行為、その意思の表れを「デザイン」と受けとめれば良いのかもしれません.

私は、心地よくデザインされた場所や物に出会うと、単純にうれしく、何だかハッピーな気分になれます.
デザインされた方がどなたかわからなくても、そこから滲み出るような愛情や前向きな意思に共感し、幸せを分けてもらった気分になるからだろうと思います.
他者によってデザインされた物や環境を通じ、そこで1人でも無言のコミュニケーションを味わう楽しみがあります.

建築のプロジェクトでも、「そもそも建てない方が良い」という意見が出たりしますが、それは建てないことで得られる価値を守ろうとする意思なんだと思います.
守るべき物の価値と、新たなプロジェクトによってもたらされるであろう前向きな価値を比較するのは難しいところですが、「デザインすること」とは基本的にはそんな意思に支えられているのではないかと考えてしまいました.

イベントでの長谷川さん、西村さんのお話、会場の優しい雰囲気がとても素晴らしかったです.

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イベント会場テラスには
日本の在来植物を使って都市に緑を増やすお仕事をされている会社:5×緑(ゴバイミドリ)さんの「里山ユニット」と名付けられた緑化アイテムが並んでいました.
テラスの植物は、合計100種以上の在来種でつくられているそうです.

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植栽の鉢にあたる部分の垂直面を緑化することが可能なのが特徴です.

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2016-04-11 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

ジョルジョ・モランディ展

ジョルジョ・モランディ展

東京ステーションギャラリーで開催中(2016年2月20日~4月10日)の展覧会
「ジョルジョ・モランディ 終わりなき変奏」に行ってきました.

20世紀最高の画家の一人ジョルジョ・モランディの、日本では17年ぶりとなる待望の展覧会とのことです.
静物画というテーマに的を絞り、洗練を極めたモランディ.
ボローニャのモランディ美術館の全面的な協力を受け、同じ瓶や壺を飽くことなく組み替えて無数の傑作を生みだしたモランディに特徴的な「ヴァリエーション=変奏」に焦点を当て、油彩約50点を中心とする約100点が紹介されています.

口癖は、「ほっておいてくれ」のモランディ.
これだけまとまった数の作品が見られる贅沢な機会もなかなかないと思い、
会期終了の少し前に、家族3人足を運んできました.

ギャラリー入り口脇のディスプレイのスライドショー画像をいくつか、スナップ写真におさめてきました.
さらに、展覧会場内の壁面にいくつか示された、モランディの言葉を書き留めてきましたのでご紹介させていただきます(図録掲載のない内容もあるそうです).

 

ジョルジョ・モランディ展

「私は、より多くの時間をかけることで、自分自身を繰り返す危険を避けてきたと思います。そうして、絵の1点1点が、ごくわずかなテーマの変奏となるよう、構想してきたのです。」
1958年

 

ジョルジョ・モランディ展

「重要なのは、ものの深奥に、本質に、触れることです。」
1937年

 

ジョルジョ・モランディ展

「実際に見ているもの以上に、抽象的で非現実的なものは何もない。」
1955年

 

ジョルジョ・モランディ展

「目に見えるものは、描けるのです。」
1961年

 

ジョルジョ・モランディ展

「思索にふける私の性分が、こうさせるのでしょう。」
1955年

 

ジョルジョ・モランディ展

「自然の中にあるもの、つまり目に見える世界を表現することに、心惹かれるのです。」
1955年

 

モランディは、身の回りにはしっかり吟味したアイテムしか置かず、また画く静物に積もった埃を落とさないよう相当気を遣っていたそうです.
今回の展覧会で複数の作品を同時に見ることが出来、埃の色彩が背景色と同化していくような執拗なこだわりなども十分に感じられました.
個人的には大変興味深い展覧会で家族皆それぞれ大満足でした.
ちなみに5歳の娘は、花を画いたシリーズが気に入ったようでした.

 

東京ステーションギャラリー階段

東京ステーションギャラリーでは、展示室の移動に階段室を利用します.
その際、東京駅丸の内駅舎創建当時(1914年/設計:辰野金吾)のレンガや鉄骨を間近に見ることが出来ますので、アート作品と共に重要文化財の建築を見る楽しみもありました.

 

 

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2016-04-06 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

2016年度 非常勤講師/愛知工業大学・中部大学

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2016年度は、2大学で非常勤講師をさせていただくことになりました.

昨年度から引き続きの愛知工業大学建築学科、そして今年度から中部大学建築学科でお声掛けいただき、お世話になります.
先日、各大学で授業前の概要説明および指導方針の確認会議などあり、足を運んできました.

中部大学については、キャンパス内に第一工房が設計を手掛けた建築が複数あります.
1枚目の写真:中部大学 三浦幸平メモリアルホール(1993年竣工)もその一つ.
私が入所する前、力こぶを見せるような・・当時の先輩方のエネルギーを感じる作品です.

昨年春、私は学内の50周年記念事業「不言実行館」の設計担当者として打合せで大学へ通っていました.
しかし今年は、非常勤講師の立場でキャンパスを訪れることとなりました.
正直なところ、当時は全くそんなことは想像もしていませんでした.
学生指導をさせていただく・・と思うと、見慣れたはずのキャンパスの景色がいくらか違って見えるので不思議です.
これまではどうしても建築を真っ先に見ていたと思うのですが、以前より人、学生さんに目が行くようになった気がします.
ここで過ごす学生さんと共に、自分としても新しい試みがはじまる期待感と、役割を果たせるか緊張や不安がないまぜになったような感覚・・
とにかく身が引き締まる想いです.
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打合せ後、中部大学の19号館 建築資料制作室で行われていました、卒業設計・修士設計作品展(期間:2016.3.23〜4.1)へ立ち寄ってきました.
学内で卒業設計・修士設計作品が展示されるのは、下級生にとって刺激になり大変素晴らしいことだと感心しました.

学部卒業設計については去る2月の講評会に参加させていただき拝見していましたが、今回修士設計の力の入った展示も見ることが出来、良かったです.
進学される方、社会人となる方、皆さん今後、建築の実務者として活躍してくれることを願っています.
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ちなみに、スポーツ、プロ野球の例などでは、
「超一流の天才的な名選手は、名コーチにならない」
などと聞きます.
2軍生活から苦労・下積みを経て、何とか1軍に這い上がってレギュラーを獲得し結果を残すようなタイプの選手が、名コーチになったりするそうです.
うまくいかない選手への指導時に、天才的な名選手では「なぜこれが出来ないのか」が、そもそもわからないということなのでしょう.

建築の設計指導の場でも同様の状況があるとすれば、
私はもちろん前者ではないので・・
後者の出来ない人の気持ちがわかる路線で指導力を身につけていきたいところです.

 

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愛知工業大学の時計塔

小雨の中、キャンパス中央の本部棟にシンボリックに建ち、昔と変わらずしっかりと時を刻んでいるように見えました.

大学ごとに建築設計の指導方法など違いもあります.
非常勤講師として、各大学と個々の学生さんのニーズに向き合い、そしてこれまでの実務者としての経験を生かせるよう新たな1年を頑張ってみます!

 

 

 

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2016-04-04 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

豊橋ハリストス正教会

豊橋ハリストス正教会

「豊橋ハリストス正教会」(1913年完成)を少しだけ見学してきました.

設計は、建築家・内井昭蔵の祖父、河村伊蔵(愛知県半田市出身)です.

建築は、ロシア正教会の聖堂として建てられたものであり、ビザンティン様式・木造平家建・下見板張り・銅板葺きで、玄関の上部に鐘塔を立ち上げています.
装飾の少ない簡素な建築ですが、木造のハリストス正教会の聖堂として、洗練された完成度の高い建物となっています.

1984年に県指定有形文化財、2008年に国の重要文化財に指定されています.
ちなみにこの文化財指定には、私が学生時代にお世話になりました飯田喜四郎先生(名古屋大学名誉教授、博物館明治村館長、伊勢神宮 第61回式年遷宮 神宮司庁技監営繕部長 ほか歴任)が関わられております.

河村伊蔵は、豊橋と同時期に「白河ハリストス正教会」(1915年)、「函館ハリストス正教会」(1916年 重要文化財)も設計しています.
現代では想像出来ないくらい移動や情報交換に時間が必要な時代に、かなり離れた地域での設計・監理を同時期に複数、いったいどんなやり方で仕事を進めていたのだろうか・・

私は以前、「白河ハリストス正教会」については内部まで見学させていただきましたが、今回豊橋の見学は外部のみです.
思わず調べ無しに立ち寄ってしまいましたので、またいつか内部のドーム天井などを見学したいところです.

聖職者でもあった河村伊蔵から、内井進、内井昭蔵と3代続く建築家DNA・・すごいですね.
建築の設計は、技術的なことだけではなく、やはり深い精神性に支えられているのだと感じてしまいました.
100年間そこに建ち続けている建築・・
長い時間、建築の性能と価値を維持する偉大さを考えると、何だかあまり言葉が出てきません.
自分が関わる建築設計で何が出来るのか、日々少しづつでも確からしいことへ歩みを進めていきたいものです.

豊橋ハリストス正教会

 

 

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2016-03-29 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

展覧会「岸 和郎:京都に還る」

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ギャラリー・間 で 2016年1月28から3月20日まで開催されていた展覧会
「岸 和郎:京都に還る_home away from home」に先日行ってきました。

精度の良い、いろいろな表現の模型が拝見出来ることを期待し、足を運びました(今回も娘と一緒です)。
少しだけ振り返ります。

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模型素材としましては、木、アクリル、金属、スチレンボード、紙、などが使われていました。

そしてレーザーカッターによるもの、3Dプリンターによるもの、プロの手と思われる仕事、学生の手仕事、といった様々な製作方法の模型が展示されていました。

展示模型の表現方法やサイズは様々ですが、図面を含めた展示物全体の展示の形式については、とても注意深く制御されており、建築家の世界観がうまく出ているなぁと感心します。

 

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先日、展示の解説につきまして
赤坂喜顕さんによる展覧会レポート「動かぬ線」が、公式ウェブサイトに掲載され、拝読しました。

表面的に展示を見て来た自分の視点と違い、
そうか、そういうことなのですね・・とさらに納得。

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岸 和郎さんが15年前
同じくギャラリー間で、ドローイングと模型のみでプレゼンテーションされた
「PROJECTed Realities」の展示も、
赤坂さんの「凝集的な“動かぬ線”を展示のコンセプトとして知的に徹底させたもの」
という視点で振り返りますと、当時から一貫していたのだなぁと感じます。

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千代田線、乃木坂駅のすぐ近く、ギャラリー間の展覧会は入場無料です。
出展される方、ご準備の苦労を想いますと、これは大変有難いことです。
建築を学ぶ方、また一般の方にも機会があれば、是非気軽に立ち寄っていただき、建築の魅力に触れて欲しいものです。
TOTOさんのこの素晴らしい活動が、これからも続けられますように・・

 

 

 

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2016-03-22 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

母と娘と、高橋さん

全労済情報センター
先日、八王子方面に出かけることがあり、全労済情報センター(設計:第一工房 1995年)に少しだけ立ち寄ってきました.

この建築は、hm+architects 伊原みどり が前職で設計および監理(現場常駐)を担当したものです.
第一工房の高橋代表をトップに、現在 武蔵野美術大学の教授でいらっしゃいます布施茂さんが当時の設計チーフを務められたプロジェクトでした.

母と娘
母と娘、コンクリート打放し柱の前で
「もう20年経つのか・・」

母親として娘をここへ連れてくることなど、
パートナーみどりさんは担当当時、全く想像もしていなかったとのこと.

「お母さんね、ホント大変だったんだよー」

と娘に話しながら建築の外まわりだけ眺め、少し歩きました. 娘には当然「何のこと??」ですね.
(平日であればギャラリー棟のカフェに入れたのですが・・)
一度、外壁補修工事を行ったとは言え、当時の究極的なコンクリートの精度と建築全体の凄みは今も健在でした.
私(洋光)はもし担当しろと言われたら、コンクリートの打放しのことだけでなく色んなところで気絶しそうな・・
普通でない建築です(多分私では無理です).
本当に大変だったんだろうと思います.
とにかく関わった全ての方に頭が下がります・・

 

今月はじめ、第一工房を長年率いてこられた高橋てい一代表の訃報が事務所OBにも届きました.
(※高橋てい一 の「てい」は青へんに光)

高橋さんは、
外部の方からは「高橋先生」
親しい方には「高橋さん」
特別に親しいごく一部の方からは「ていちゃん」
と呼ばれていました.
事務所スタッフには新人の1年生にも「先生」ではなく「高橋さんと呼ぶように!」
とはじめに教育されましたので、ここでもそう呼ばせていただきます.

私たちは、2人合わせますと30年も第一工房でお世話になってしまい、高橋さんと日々過ごさせていただいたので様々な想いはあります.
建築のことは、半世紀以上第一線でご活躍された高橋さんと、その時々の優秀な事務所の諸先輩方からたくさんの影響を受けました.
本当にありがとうございました。大変永い間、おつかれさまでした.

しかし、建築が命!の高橋さんはきっと今もなお、ゆっくりとお休みになられることはなく、高橋さんが尊敬されていた巨匠と呼ばれる大先輩方とも久々に再会され、建築のことで今まで以上に夢中になってしまっているのだと私は確信しています.

現世に遺された建築には、当然のことながら、高橋さんの建築への愛と執念がしっかりと刻み込まれています.
母と娘

植栽のことで 母・娘は何やら会話しているようでした.

 

 

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2016-03-18 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

設計者の好みが滲み出るところ

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建築の設計をされる方は世の中にたくさんいらっしゃいますが、建築の「ある部分」を注意深く見ると、設計者のちょっとしたデザイン的なこだわり、好みや価値観の違いを理解しやすくなります.

それは「建具金物」です.

建築に使用される金属部材全般を建築金物といいますが、中でも扉や窓に取り付けるものを「建具金物」と呼びます. この建具金物は特に設計者のセンスが出ると言って良いでしょう. 機能、デザイン、コストの各要素を総合的に検討することが必要で、何を優先したかったのか、その判断の仕方などが滲み出やすいからです.

今回、設計監理をさせていただきました「犬山の住宅」では、建具金物を専門に製作している「堀商店」という会社の製品をいくつか使っています.

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写真は「堀商店」東京新橋ショールーム. 明治23年創業.

現代的なビルが建ち並ぶ中、スクラッチタイル張りの建物には老舗の存在感があります.

製品部材へのこだわり、しっかりしたモノづくりをしていますので、著名な建築家の方が使われることもしばしば.

 

今回、住宅建主のご主人は一級建築士の資格もお持ちの方ということもあり、本物志向?で建具金物を提案させていただきました.

一部ご紹介させていただきます.

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中央の木製玄関扉は、ご夫婦からの要望があって引戸にしています.

 

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堀商店の錠前は、丸穴の「トライデントシリンダー」と呼ばれるもので、ピッキングが困難な構造です.

トレンドに左右されない定番アイテムの1つです. 見た目、どことなく愛嬌もあります.

 

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各パーツ、金属の肉厚がしっかりしており、耐久性も優れています.

 

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玄関内部. なお、ガラス窓の各所にはブラインドが設置されます.

 

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木製ガラス引戸の先端につけるこのような鍵(引戸内締り錠)もあります.

 

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建具に設置する前の、パーツのみの写真. ホワイトブロンズの質感もイイ感じです. 引手兼用としました.

 

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窓枠まわりに鍵の金物(クレセントなど)が無くスッキリします.

 

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そのほか室内のレバーハンドルは、芯からハンドル端まで86mmというコンパクトなもの(LBRシリーズ)を選定しました.

住宅のスケールにしっくりくるサイズです.

シンプルなデザインですが、美しいカーブラインとステンレスの質感には、いつまでも飽きのこない品があります.

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かつて建築の設計において金物は、オリジナル設計図面からの特注製作(手作りの一品生産)が基本でしたが、時代と共に機能・生産コストの合理性などから既製品が主流になってきました(今でももちろん特注製作はあります).

よって現代の設計者には、オリジナル製作ばかりを求めず、既製品ならではの価格・クオリティを生かしながら、建築の各部位に最もしっくりと、さりげなくなじむ製品をセレクトする審美眼も求められています. 「既製品だから誰が選んでも同じ?」ということはなく、多岐にわたる建築の部位、異なるメーカーの様々なアイテムを使って全体イメージをちぐはぐにならないように整理するのは、実は腕の見せ所の一つと言えます.

私たち hm+architects は、建物全体のバランスを常に考えて、金物を見せつけるようなコーディネートはせず、「一見普通にありそうでも、何か仕上がりが違う?」という気が付きにくいような小さな配慮を大切に積み重ねていきます.

そして結果的に控えめながらも、どこかエレガントな雰囲気を纏うような建築をつくることが好みと言えます.

そう感じていただけるとうれしいのですが・・

 

 

 

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2016-03-16 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

新幹線で

名古屋から乗った新幹線でのこと。

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ノートパソコンを開く時は、隣に座る人が居ないと気が楽なので、自由席がすごく空いていると時々ですが席(車両)を移動することもあります。

2人席窓側にはスターバックスのカップを手に荷物多めの女性。
同列3人席は空席だったのでそこへ座り込みました。
ところが発車前に、その女性は手荷物をまとめて私の1列前の座席に移動しました。
ビニール袋をガサガサゴソゴソする音。
何だろうと思いつつ、ふと女性がさっきまでいた座席を見ると、足元にはスターバックスラテ?をこぼしたと思われる大きな溜まりが!

あらー・・・。

ガサガサは、ティッシュでも探してたのかな・・。
ほどなく発車のベルが鳴り、新幹線が静かに動き出しました。
次の瞬間、ラテの溜まりはゆっくりと後ろの席へ、とろーりと変形しはじめて・・

あっ、まずい!

私は思わず立上がって、前列の女性に

「飲み物こぼされましたよね、後ろの方へ流れて大変になります!」

ところが、えぇー! 女性はお弁当を広げてモリモリ食べています。
さっきの音は駅弁のガサガサ?

「私、いつこぼしたのか知らなくて・・」と小声で女性。

「でもそれ、良くないです!」

と私は言って、走ってトイレに。
グルグル巻きのトイレットペーパーを持って来て、こぼしてしまった女性に
「ハイ、これで拭いて!」と手渡し、でもこれだけの紙では明らかに足りなさそうなので、もう一度トイレ車両へ。
ちょうど乗務員さんがいらして「これ使って下さい」と言われ、ペーパータオルの袋ごとストックを受取りました。

他の乗客の方だけでなくて、乗務員さんからも、何かをやってしまったのは私?と思われていたようで・・まぁ仕方ないですが。

結局、こぼしてしまった30歳くらいの女性と、私、乗務員さん、最初に被害を受ける1列後ろに座っていたデザイナーぽい女性、の4人で床を拭いていきます。
思いのほかラテ洪水は伸び、さらに4列くらい後ろまで影響がありましたが何とか収束させられ、どなたも怒りだすような方がいなくて助かりました。
日本の皆さんクールですね。
こぼしてしまった女性からは小声で「ありがとうございました。」と一言。

良かったのかな・・

その後、ノートPCを出すも、作業はあまりはかどりませんでした。
いつも通り新横浜で降り、帰宅しました。

 

 

 

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2016-03-14 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

小雨の江ノ島

湘南港ヨットハウス

小雨の降る中、家族3人で江ノ島へ行ってきました。

日曜日、娘が海が見えるところへ行きたいというので、あまり下調べもせず、自分も行ったことのなかった江ノ島へ。
インターネットではLONCAFEというお店がヒットし、日本初フレンチトースト専門店だと書いてあるのでそこへ向かってみることにします。

1時間ちょっと車を走らせ、駐車場に車を停め、山の上?にあると思われるCAFEへ向かいますが、途中かなりの段数の階段を足で上っていくか「エスカー」という謎の有料乗り物にするかで、エスカーを選択。大人1人片道360円。内容は頂上まで屋根付きのエスカレーターが3カ所に分かれているだけで、地下鉄大江戸線乗換え等で使う長めのエスカレーターよりずっと短く苦笑い。カメラを構える気持ちにならず写真はありません。これ、どこかで書いてあったような・・そうか、「地球のはぐれ方」村上春樹・吉本由美・都築響一 著 に江ノ島の記載があったはず。帰ったら確認してみよう。

 

江ノ島 LONCAFE

有料展望タワーには目もくれず、ただカフェで休憩すればよいつもりでしたが、見つけたLONCAFEは建物ごと頂上の有料公園内に建っていました。エスカー使ってここまで来たのだからと入園料を払ってカフェへ。オフシーズンの小雨だから人も少ないかと思っていたのにほぼ満席状態。テラス席に座るも当然曇天の景色。
いろいろ・・・の感じで、パートナーみどりさんのテンションが下がっていきます。
この観光地の地形を生かした連続課金システムに、むしろ感心。何かを学んで帰ろう。

 

湘南港ヨットハウス内観
帰りには、建築モードになるつもりで、まだ新しいH26年6月〜の「湘南港ヨットハウス」設計:ヘルム+オンデザインパートナーズ に立ち寄ります。江ノ島頂上から見えた、うねる白い屋根の施設は、江ノ島全体を覆う昭和な空気感とは明らかに異なる、開放的な現代建築です。コンクリートの曲面屋根を細い柱で支え、ガラス窓を多用して全体を軽快に見せています。大きな曲面屋根にはところどころ切り込みが入り、ハイサイドライトを設けているのが構造・設備・造形的にも特徴となっています。建築全体は大変意欲的で大胆な構成で、いつでも誰もが立ち寄れる「みんなの広場」というコンセプトの施設が実現していました。
建替え前の谷口吉郎・山田水城設計の大屋根施設はどんな内部空間だったのか、少し気になりつつ・・

 

パンとエスプレッソと 湘南
帰り途中、湘南T−SITEに立寄り、「パンとエスプレッソと」でコーヒーブレイク。ここでは辻堂にあるスペシャリティーコーヒー店「27コーヒーロースターズ」の豆で入れたコーヒーもいただけます。お店の雰囲気はT−SITE内なので表参道店とは異なりますが、最後にようやく少し落ち着いた気分になって、安全運転で帰ることができました。

 

地球のはぐれ方
江ノ島についての詳しい解説は「地球のはぐれ方」文春文庫のp315〜p368をご参照下さい(10年くらい前の取材情報だと思います)。以前からあるお店の雰囲気などには、そうか、そういうことだったなぁ、と後から納得。
書籍の中で、村上さんも「要するにあんまりやる気がないんだよね」とか、吉本さんも「客が求めていることが全然見えてないところがいいの」とかおっしゃっています。現地を訪れて、島全体に潜む不思議な空気、村上さんがおっしゃる「やる気のブラックホール」の一部を感じることが出来ました。
ポロシャツの襟を立てたような白い清潔なイメージの「湘南港ヨットハウス」が今後、この抗い難い旧来の江ノ島の磁場に対して、どんな好影響を与えてくれるのか、建築の持つ底力のようなものを見てみたい気持ちにもなった1日でした。

 

 

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2016-03-08 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

建築写真撮影

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建築写真撮影「犬山の住宅」2016.3.1

昨日、引渡し前のクリーニングを終えたばかりのタイミングで建築の写真撮影をしていただきました。
写真家は小川重雄さんです。これまで国内外の優れた建築写真を多数撮影されてこられた素晴らしい建築写真家です。今回小さな住宅の撮影ではありますが、前職時代これまで3度ご一緒したこともありましたので、ご相談させていただきました。何とか日程のご調整をいただき撮って下さいました。

設計から現場管理を経て、ようやく建築を引き渡すことができるタイミングで撮影に立会いますと、毎回とても晴れやかな気持ちになります。
もし私の娘が成人し、嫁いでいく最後の瞬間に晴れ姿を写真におさめていただくとしたら、少しでも娘らしさ、魅力を写真に表現して下さる方に撮影してもらいたいものです。
私は勝手ながら、そうした想いを建築の撮影時にも感じてしまいます。今回、私たちの独立後最初の住宅ということもあり、つい背伸びをしてご多忙中の小川さんにお願いしてしまいましたが、撮影していただけて本当に嬉しく、そして楽しかったです。撮影後、何とも言えない幸福感に浸ってしまいます。

写真撮影には、天候や光の状態を気にするだけでなく、建築の細かな部位にも配慮が必要です。そのため、撮影時には設計者(設計担当者)が撮影補助として出来るだけのお手伝いをします。建具の開閉を写真の内容によってその都度変えたり、窓の向こうに見える目障りなものをちょっと動かしたり、自分の立ち位置によってガラスに映り込まないように気をつけたり・・
撮影中、一時雪が舞う状況もありましたが、何とか天候も回復し無事撮影を終えることが出来ました。
寒い中、丁寧に撮影して下さいまして小川さん、本当にありがとうございました。
写真の出来上がりがとても楽しみです。

撮影補助の合間に、私なりにちょっと面白いなと感じて撮ったものをblogで少々UPしてみます。三脚無しの手撮りスナップ写真ですが、自分のメモとして記録しておきます。

 

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3人家族の窓

 

 

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光のレイヤー

 

 

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コンクリート床に浮かぶ月のよう?

 

 

 

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2016-03-01 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

完了検査「犬山の住宅」

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完了検査「犬山の住宅」

建築確認審査機関の検査官立会のもと、住宅の完了検査が無事終わりました。法令手続き上は大きな区切りとなりますので、やはりホッとする瞬間です。
検査済証も即日交付可能とのことで、建主様の各種手続きにもスムーズに対応することができました。

建築では各所木製建具、内部の造作家具、照明も設置され生活のイメージが膨らんできました。間接照明の光は設計で想定した通り、勾配天井にバウンスし優しく広がります。調光可能なため様々な生活シーンに合わせライティング演出が可能となります。

残り1週間で、外構植栽工事および一部の手直し工事をまとめ、2/27〜2/28のオープンハウスに備えたいと思います。足を運んで下さるご予定の皆様、お待ちしています。

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2016-02-22 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

卒業設計審査会

愛知工業大学建築学科 卒業設計審査会
開催日:2月18日

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本年度、愛知工業大学に非常勤講師として1年間お世話になり、学生の設計課題の集大成とも言える卒業設計の審査会にはじめて参加させていただきました。
設計を直接指導を担当した学年ではなかったことや、29作品をすべて審査するには全体の時間がかなりタイトであったことなど、頑張って読み込みを試みるも審査の形式に不慣れだったことも手伝って、評価するのははなかなか難しいものでした。
個人的な印象としては、3次元ソフトで画くCGを用いたグラフィカルなプレゼンテーションに力を注いだ方が多く目を引きましたが、一方で模型に十分エネルギーを割けなかった学生さんも見受けられました。社会性のあるテーマ設定と、そこから課題を建築的にどこまで掘下げていけるかが最大のポイントだと思われますが、うまくまとめることが出来た方も、不十分な方もまちまちでした。ただ皆何かしらの葛藤の跡が見て取れ、それぞれこの経験が必ず社会に出た後に生かされるものと期待が膨らみ、私も刺激をいただきました。

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愛工大の池に映る本部棟.
清水建設さんの設計施工で、大学の顔となるの建築です。数十年の時を経てなかなかいい存在感・雰囲気を出しておりました。

 

 

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2016-02-18 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

フォスター+パートナーズ展:都市と建築のイノベーション

森美術館で2016.2.14まで開催

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先日、家族3人で見てきました。
模型多数と期待し、見て表現など(自分のスキルUPと学生指導のため)参考にしようと思っていたのですが、クオリティが違い過ぎでしたー!
やはり世界トップレベル、各技術チームには全く隙が無いように見えました。
会期が修了しましたので、10枚程写真UPしておきます。

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2016-02-15 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

犬山の住宅[建設中]

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地鎮祭

 

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基礎工事開始
地盤は良好です. 支持層まで砕石置換を行い建築のコンクリート基礎をつくります.

 

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上棟式
夏から秋は、田んぼの中に住宅が浮かぶような景色となります.

 

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架構
木造の全体フレームの一部に鉄骨補強を行うハイブリッド架構です.

 

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内装工事
路地のような内部動線の全面に 長さ約10mの壁面収納が設置されます.

 

IMG_3628屋根鈑金工事
ガルバリウム鋼板屋根.  折れ部でジョイントをつくらずシームレスに仕上げます.

 

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換気棟
軒先から屋根下地の垂木で通気を確保し、屋根頂部で排気する換気棟を設けています.

 

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外装工事
外壁は、レッドシダー(t=18mm)縦羽目板張り. 下地には通気胴縁を採用. 外壁面でも通気を確保し居住性への配慮としています.

 

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間もなく竣工を迎えます. オープンハウス(内覧会)へ参加ご希望の方は、お気軽にご連絡ください.

犬山の住宅

所在地  愛知県犬山市
主要用途 住宅
設計監理 hm+architects
伊原洋光・伊原みどり
設計協力 裕建築計画
構造設計 藤尾建築構造設計事務所
施工   誠和建設
敷地面積 498.50㎡
建築面積 100.15㎡
延床面積 100.15㎡
規模   地上1階
構造   木造
備考   省エネルギー対策等級4適合

 

 

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2016-02-10 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

フリオ・ゴンサレス展

[スペインの彫刻家 フリオ・ゴンサレス展]
– ピカソに鉄彫刻を教えた男 –

世田谷美術館で2016.1.31まで開催中の企画展。

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雪の気配はない晴天の週末、家族で見に行ってきました。

20世紀鉄彫刻の父、フリオ・ゴンサレス(1876-1942)。
ブランクーシの技術助手を経て、1920年代末、ピカソに鉄の溶接技術を教えたことで、ゴンサレスは50歳を過ぎてから「彫刻家」としての自分を発見。
今回の展示はゴンサレスの仕事の全体像をとらえる、わが国初の体系的な回顧展とのことです。

個人的には、非常に小さな作品にも空間的広がりを感じ、写真ではわからない何とも言えない不思議な魅力を実作品で体感できて、非常に印象深かったです。
全体的に作品を落ち着いて見られ、良い展覧会でした。

ちなみに世田谷美術館は、1986年の竣工から今年で30年。
内井昭蔵建築設計事務所の執念?とも言えそうな部分が随所に見られ、また施設の維持管理も十分に行き届いていて、こちらにも感心。

ゴンサレスの<モンセラ>は、戦争で無防備な市民が犠牲になったことに抗議した作品ですが、展示を見た後には、
酸性雨により赤く変色した(当初緑青色)美術館の屋根が、無言で私たちの環境破壊に対して何か訴えかけているようにも見え、ちょっとドキッとさせられて帰りました。

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2016-01-19 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

と ら や /虎屋菓寮 京都一条店

[ と ら や ]虎屋菓寮 京都一条店

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2015年12月末、虎屋菓寮 京都一条店に足を運んできました。
設計は内藤廣建築設計事務所で、丁寧なつくりの建物です。
以前、竣工後間もない頃に訪れていましたが、2度目に見ても建築的にあちこち感心するところがあり、発見があります。室内の家具デザインも同事務所によるもので、建築とインテリアの細部まで落ち着きのある雰囲気を違和感無くつくりだしています。

そうした建築に、お正月飾りがとてもよく似合ってました。
1年の締めくくりに、家族3人と友人と一緒においしいお汁粉をいただいてゆったり過ごしてきました。

むくりのある白いタイルも、お餅に見えて・・・とても奇麗でした。

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2016-01-05 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

あけましておめでとうございます

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あけましておめでとうございます!

昨年末は京都で、学生時代の友人家族20名程で集まる機会があり家族3人で出かけてきました。
幹事さん、いろいろとありがとうございました!

友人達と伏見稲荷や将軍塚青龍殿(ガラスの茶室)、嵐山などを散策した後、我が家はそのまま連泊し初めて京都で新年を迎えさせていただきました。
元日の北野天満宮は清々しい天気で、身の引き締まるような初詣を経験できました。その後自宅に戻り、恒例の明治神宮への参拝も行い、2016年スタートという気持ちです(ちょっと遅い!)。

これまでと違った年末年始を過ごしましたので、その流れで今年は新しいことにチャレンジできるよう頑張りたいです!

本年もどうぞよろしくお願い致します!!

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2016-01-05 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

ラーニング・アーキテクチャー2015

東京ミッドタウンで12/26まで開催中

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[ラーニング・アーキテクチャー2015 建築、学びの冒険 大学の建築設計課題の動向展]を昨日見てきました。

関東圏の主な建築系大学での設計事例を
「課題の意図」,「進め方と指導」,「学生エスキス」,「最終成果物」の流れで展示するものです。

建築学生、建築系志望の受験生への良い刺激になることはもちろんですが、個人的には学生を指導する立場の方々(特に地方大学関係者)に見ていただくと有意義な展示内容であろうと感心致しました。設計指導のプロセスにしっかりフォーカスした展示はなかなか見る機会が少なく、素晴らしい企画だと思います。大変勉強になりました。

 

 

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2015-11-30 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

鹿児島睦の図案展2015

外苑前にある「doinel」で11/17まで開催中

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鹿児島睦(かごしま まこと)さんの新作アート・プロダクト(てぬぐい、モビール、ポスター、カード)などを先日拝見!情報は妻に教えてもらって・・特に女性に人気かな。
作品撮影可でしたので数枚パチリ。アイテムは購入も出来ます。
お店は小さいですが、内装も洗練され上手にリノベーションされてます。

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2015-11-16 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

槇総合計画事務所の創立50周年を記念する展覧会

代官山ヒルサイドテラス 11/29まで

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「槇文彦の半世紀にわたる活動の軌跡」を無料で見られます。
やはり巨匠。別格といいますか、本当に特別な建築家でその槇総合計画事務所の力は言うまでもなくすごいです。
建物外部から1枚撮らせていただきました。

ニューヨークの「4 World Trade Center」を見てみたい。

 

 

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2015-11-16 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

長新太の脳内地図 展

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横須賀美術館で11/3まで開催中の、長新太さん没後10年を記念する展覧会。
漫画家、イラストレーター、エッセイスト、絵本画家として活躍された長新太さんの原画が多数見られます。
展示では、絶版になってしまっている絵本の原画、1950年代から70年代あたりの見たことの無かった作品、絵のタッチに特に惹かれました。
また自宅にある絵本の原画があると、子どもと一緒に入り込めていい感じでした。
また展示解説で

「僕の発想のいちばん根っこにあるのはアニミズムだけど、もうひとつ、生理的に心地いいものが最高」

とあったところが印象的で、どのキャラクターも愛らしい創作をされる、長新太さんの内面(脳内)に少し近づけた気がしました。展覧会のタイトル通り?ですかね。

ちなみに図録は分厚いですが、かわいいA6サイズで迷わず購入!

美術館の建築設計は、山本理顕設計工場(2007年竣工)です。
オープン間もない頃に一度訪れたきりでしたが、海へ開かれた建築の雰囲気は、数年経過して開館当初よりも、よりおおらかに自然に馴染んでいるような印象を受けました。
屋上から凪いだ海へ、気持ちのよい眺めでした。
ガラスの展望スペースには、以前無かった望遠鏡が置かれ、遠くを進むタンカーに書かれた文字まで見えたりで、親子楽しい気分。

以前もそう思いましたが、今回見てもやはり大変力の入った建築作品です!
展示・建築・景色をゆっくり味わって穏やかに安全運転で帰りました。

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2015-10-25 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

フランク・ゲーリー展

ミッドタウン21_21 DESIGN SIGHT
10/16から開催

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建築家のエネルギーと、おびただしい模型スタディ、アイデアの実現に不可欠なテクノロジーのすごさに脱帽!
展覧会場内はほとんど撮影可なのはうれしい配慮です。
日曜でしたがそれほど混雑することなく見ることが出来ました。

全体的に大変見応えのある展示でしたが
私が興味深く感じたのは、会場内各所に示された建築家の言葉のうち、

「(ジョルジョ・)モランディの絵画に出会ったとき、私は驚喜した。なぜなら・・・」

というところ。
これでもか!というほど動的表現の建築をつくる人が、極めて静的な秩序を感じさせるモランディ絵画(私はそうイメージしてました)に「驚喜した」とは意外でした。
展示されている日々様々な洞察の堆積が、あの建築なんだと勉強になりました。

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2015-10-19 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

秘境カフェ?

静岡県掛川市

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牛小屋からのコンバージョンとのこと。
小川に面した各席に、建具は存在しません!
夜もそのまま解放というおおらかさ。
(冬はガラス戸がつくそうです)
かなりの確率で、猫のお出迎えありと思われます。
道中、車での脱輪事例多数と聞きましたので、大きな車でのアクセスは注意が必要かも。

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2015-10-09 | Posted in diary, blogNo Comments » 

 

中村キース・へリング美術館

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9月にホテル棟がオープンしたと北川原温建築都市研究所のK君に教えてもらい、日曜日に見学してきました。
美術館は、新築時(7年ほど前?)にも訪れていたため、今回の造築でどんな変化があったか楽しみでしたが・・・
訪れてみると以前より建築がつくりだす世界観がパワーアップしており、加わった展示作品とともに、個人的には楽しめ、とてもいい印象でした。ミュージアムショップも拡張されてます!
娘はアンケート用紙にお絵描きして、建築をきょろきょろ見る親を待っててくれました。ありがとうね。
美術館を造築した後、建築の全体性・イメージが当所より強化されるというのは大変難しい仕事だったと思われ、勉強になりました。
ホテル棟は、特に開口部まわりのデザインが北川原先生らしく思え(20年ほど前、学生時代オープンデスクで北川原先生にお目にかかった頃を妙に思い出しつつ)、シャープでとてもインパクトがあるなぁと感心。設計を担当されたK君、立派な仕事をまとめられお疲れ様でした!
最後にVILLA KEYFOREST(別荘兼ゲストハウス)もちょっとだけ植栽越しに拝見し、次のお目当てのおそば屋さんへ向かいました。

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2015-09-09 | Posted in diary, blogNo Comments »