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ジョルジョ・モランディ展
東京ステーションギャラリーで開催中(2016年2月20日~4月10日)の展覧会
「ジョルジョ・モランディ 終わりなき変奏」に行ってきました.
20世紀最高の画家の一人ジョルジョ・モランディの、日本では17年ぶりとなる待望の展覧会とのことです.
静物画というテーマに的を絞り、洗練を極めたモランディ.
ボローニャのモランディ美術館の全面的な協力を受け、同じ瓶や壺を飽くことなく組み替えて無数の傑作を生みだしたモランディに特徴的な「ヴァリエーション=変奏」に焦点を当て、油彩約50点を中心とする約100点が紹介されています.
口癖は、「ほっておいてくれ」のモランディ.
これだけまとまった数の作品が見られる贅沢な機会もなかなかないと思い、
会期終了の少し前に、家族3人足を運んできました.
ギャラリー入り口脇のディスプレイのスライドショー画像をいくつか、スナップ写真におさめてきました.
さらに、展覧会場内の壁面にいくつか示された、モランディの言葉を書き留めてきましたのでご紹介させていただきます(図録掲載のない内容もあるそうです).
「私は、より多くの時間をかけることで、自分自身を繰り返す危険を避けてきたと思います。そうして、絵の1点1点が、ごくわずかなテーマの変奏となるよう、構想してきたのです。」
1958年
「重要なのは、ものの深奥に、本質に、触れることです。」
1937年
「実際に見ているもの以上に、抽象的で非現実的なものは何もない。」
1955年
「目に見えるものは、描けるのです。」
1961年
「思索にふける私の性分が、こうさせるのでしょう。」
1955年
「自然の中にあるもの、つまり目に見える世界を表現することに、心惹かれるのです。」
1955年
モランディは、身の回りにはしっかり吟味したアイテムしか置かず、また画く静物に積もった埃を落とさないよう相当気を遣っていたそうです.
今回の展覧会で複数の作品を同時に見ることが出来、埃の色彩が背景色と同化していくような執拗なこだわりなども十分に感じられました.
個人的には大変興味深い展覧会で家族皆それぞれ大満足でした.
ちなみに5歳の娘は、花を画いたシリーズが気に入ったようでした.
東京ステーションギャラリーでは、展示室の移動に階段室を利用します.
その際、東京駅丸の内駅舎創建当時(1914年/設計:辰野金吾)のレンガや鉄骨を間近に見ることが出来ますので、アート作品と共に重要文化財の建築を見る楽しみもありました.
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2016年度 非常勤講師/愛知工業大学・中部大学
2016年度は、2大学で非常勤講師をさせていただくことになりました.
昨年度から引き続きの愛知工業大学建築学科、そして今年度から中部大学建築学科でお声掛けいただき、お世話になります.
先日、各大学で授業前の概要説明および指導方針の確認会議などあり、足を運んできました.
中部大学については、キャンパス内に第一工房が設計を手掛けた建築が複数あります.
1枚目の写真:中部大学 三浦幸平メモリアルホール(1993年竣工)もその一つ.
私が入所する前、力こぶを見せるような・・当時の先輩方のエネルギーを感じる作品です.
昨年春、私は学内の50周年記念事業「不言実行館」の設計担当者として打合せで大学へ通っていました.
しかし今年は、非常勤講師の立場でキャンパスを訪れることとなりました.
正直なところ、当時は全くそんなことは想像もしていませんでした.
学生指導をさせていただく・・と思うと、見慣れたはずのキャンパスの景色がいくらか違って見えるので不思議です.
これまではどうしても建築を真っ先に見ていたと思うのですが、以前より人、学生さんに目が行くようになった気がします.
ここで過ごす学生さんと共に、自分としても新しい試みがはじまる期待感と、役割を果たせるか緊張や不安がないまぜになったような感覚・・
とにかく身が引き締まる想いです.
打合せ後、中部大学の19号館 建築資料制作室で行われていました、卒業設計・修士設計作品展(期間:2016.3.23〜4.1)へ立ち寄ってきました.
学内で卒業設計・修士設計作品が展示されるのは、下級生にとって刺激になり大変素晴らしいことだと感心しました.
学部卒業設計については去る2月の講評会に参加させていただき拝見していましたが、今回修士設計の力の入った展示も見ることが出来、良かったです.
進学される方、社会人となる方、皆さん今後、建築の実務者として活躍してくれることを願っています.
ちなみに、スポーツ、プロ野球の例などでは、
「超一流の天才的な名選手は、名コーチにならない」
などと聞きます.
2軍生活から苦労・下積みを経て、何とか1軍に這い上がってレギュラーを獲得し結果を残すようなタイプの選手が、名コーチになったりするそうです.
うまくいかない選手への指導時に、天才的な名選手では「なぜこれが出来ないのか」が、そもそもわからないということなのでしょう.
建築の設計指導の場でも同様の状況があるとすれば、
私はもちろん前者ではないので・・
後者の出来ない人の気持ちがわかる路線で指導力を身につけていきたいところです.
愛知工業大学の時計塔
小雨の中、キャンパス中央の本部棟にシンボリックに建ち、昔と変わらずしっかりと時を刻んでいるように見えました.
大学ごとに建築設計の指導方法など違いもあります.
非常勤講師として、各大学と個々の学生さんのニーズに向き合い、そしてこれまでの実務者としての経験を生かせるよう新たな1年を頑張ってみます!
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website works「犬山の住宅」写真UPしました
弊社 WEBSITE につきまして
works ページ「犬山の住宅/House in Inuyama」の建築写真および家具写真をUPいたしました.
写真家の小川重雄さんに撮影していただきました.
ご覧いただけますと幸いです.
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豊橋ハリストス正教会
「豊橋ハリストス正教会」(1913年完成)を少しだけ見学してきました.
設計は、建築家・内井昭蔵の祖父、河村伊蔵(愛知県半田市出身)です.
建築は、ロシア正教会の聖堂として建てられたものであり、ビザンティン様式・木造平家建・下見板張り・銅板葺きで、玄関の上部に鐘塔を立ち上げています.
装飾の少ない簡素な建築ですが、木造のハリストス正教会の聖堂として、洗練された完成度の高い建物となっています.
1984年に県指定有形文化財、2008年に国の重要文化財に指定されています.
ちなみにこの文化財指定には、私が学生時代にお世話になりました飯田喜四郎先生(名古屋大学名誉教授、博物館明治村館長、伊勢神宮 第61回式年遷宮 神宮司庁技監営繕部長 ほか歴任)が関わられております.
河村伊蔵は、豊橋と同時期に「白河ハリストス正教会」(1915年)、「函館ハリストス正教会」(1916年 重要文化財)も設計しています.
現代では想像出来ないくらい移動や情報交換に時間が必要な時代に、かなり離れた地域での設計・監理を同時期に複数、いったいどんなやり方で仕事を進めていたのだろうか・・
私は以前、「白河ハリストス正教会」については内部まで見学させていただきましたが、今回豊橋の見学は外部のみです.
思わず調べ無しに立ち寄ってしまいましたので、またいつか内部のドーム天井などを見学したいところです.
聖職者でもあった河村伊蔵から、内井進、内井昭蔵と3代続く建築家DNA・・すごいですね.
建築の設計は、技術的なことだけではなく、やはり深い精神性に支えられているのだと感じてしまいました.
100年間そこに建ち続けている建築・・
長い時間、建築の性能と価値を維持する偉大さを考えると、何だかあまり言葉が出てきません.
自分が関わる建築設計で何が出来るのか、日々少しづつでも確からしいことへ歩みを進めていきたいものです.
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展覧会「岸 和郎:京都に還る」
ギャラリー・間 で 2016年1月28から3月20日まで開催されていた展覧会
「岸 和郎:京都に還る_home away from home」に先日行ってきました。
精度の良い、いろいろな表現の模型が拝見出来ることを期待し、足を運びました(今回も娘と一緒です)。
少しだけ振り返ります。
模型素材としましては、木、アクリル、金属、スチレンボード、紙、などが使われていました。
そしてレーザーカッターによるもの、3Dプリンターによるもの、プロの手と思われる仕事、学生の手仕事、といった様々な製作方法の模型が展示されていました。
展示模型の表現方法やサイズは様々ですが、図面を含めた展示物全体の展示の形式については、とても注意深く制御されており、建築家の世界観がうまく出ているなぁと感心します。
先日、展示の解説につきまして
赤坂喜顕さんによる展覧会レポート「動かぬ線」が、公式ウェブサイトに掲載され、拝読しました。
表面的に展示を見て来た自分の視点と違い、
そうか、そういうことなのですね・・とさらに納得。
岸 和郎さんが15年前
同じくギャラリー間で、ドローイングと模型のみでプレゼンテーションされた
「PROJECTed Realities」の展示も、
赤坂さんの「凝集的な“動かぬ線”を展示のコンセプトとして知的に徹底させたもの」
という視点で振り返りますと、当時から一貫していたのだなぁと感じます。
千代田線、乃木坂駅のすぐ近く、ギャラリー間の展覧会は入場無料です。
出展される方、ご準備の苦労を想いますと、これは大変有難いことです。
建築を学ぶ方、また一般の方にも機会があれば、是非気軽に立ち寄っていただき、建築の魅力に触れて欲しいものです。
TOTOさんのこの素晴らしい活動が、これからも続けられますように・・
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母と娘と、高橋さん
先日、八王子方面に出かけることがあり、全労済情報センター(設計:第一工房 1995年)に少しだけ立ち寄ってきました.
この建築は、hm+architects 伊原みどり が前職で設計および監理(現場常駐)を担当したものです.
第一工房の高橋代表をトップに、現在 武蔵野美術大学の教授でいらっしゃいます布施茂さんが当時の設計チーフを務められたプロジェクトでした.
母と娘、コンクリート打放し柱の前で
「もう20年経つのか・・」
母親として娘をここへ連れてくることなど、
パートナーみどりさんは担当当時、全く想像もしていなかったとのこと.
「お母さんね、ホント大変だったんだよー」
と娘に話しながら建築の外まわりだけ眺め、少し歩きました. 娘には当然「何のこと??」ですね.
(平日であればギャラリー棟のカフェに入れたのですが・・)
一度、外壁補修工事を行ったとは言え、当時の究極的なコンクリートの精度と建築全体の凄みは今も健在でした.
私(洋光)はもし担当しろと言われたら、コンクリートの打放しのことだけでなく色んなところで気絶しそうな・・
普通でない建築です(多分私では無理です).
本当に大変だったんだろうと思います.
とにかく関わった全ての方に頭が下がります・・
今月はじめ、第一工房を長年率いてこられた高橋てい一代表の訃報が事務所OBにも届きました.
(※高橋てい一 の「てい」は青へんに光)
高橋さんは、
外部の方からは「高橋先生」
親しい方には「高橋さん」
特別に親しいごく一部の方からは「ていちゃん」
と呼ばれていました.
事務所スタッフには新人の1年生にも「先生」ではなく「高橋さんと呼ぶように!」
とはじめに教育されましたので、ここでもそう呼ばせていただきます.
私たちは、2人合わせますと30年も第一工房でお世話になってしまい、高橋さんと日々過ごさせていただいたので様々な想いはあります.
建築のことは、半世紀以上第一線でご活躍された高橋さんと、その時々の優秀な事務所の諸先輩方からたくさんの影響を受けました.
本当にありがとうございました。大変永い間、おつかれさまでした.
しかし、建築が命!の高橋さんはきっと今もなお、ゆっくりとお休みになられることはなく、高橋さんが尊敬されていた巨匠と呼ばれる大先輩方とも久々に再会され、建築のことで今まで以上に夢中になってしまっているのだと私は確信しています.
現世に遺された建築には、当然のことながら、高橋さんの建築への愛と執念がしっかりと刻み込まれています.
植栽のことで 母・娘は何やら会話しているようでした.
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設計者の好みが滲み出るところ
建築の設計をされる方は世の中にたくさんいらっしゃいますが、建築の「ある部分」を注意深く見ると、設計者のちょっとしたデザイン的なこだわり、好みや価値観の違いを理解しやすくなります.
それは「建具金物」です.
建築に使用される金属部材全般を建築金物といいますが、中でも扉や窓に取り付けるものを「建具金物」と呼びます. この建具金物は特に設計者のセンスが出ると言って良いでしょう. 機能、デザイン、コストの各要素を総合的に検討することが必要で、何を優先したかったのか、その判断の仕方などが滲み出やすいからです.
今回、設計監理をさせていただきました「犬山の住宅」では、建具金物を専門に製作している「堀商店」という会社の製品をいくつか使っています.
写真は「堀商店」東京新橋ショールーム. 明治23年創業.
現代的なビルが建ち並ぶ中、スクラッチタイル張りの建物には老舗の存在感があります.
製品部材へのこだわり、しっかりしたモノづくりをしていますので、著名な建築家の方が使われることもしばしば.
今回、住宅建主のご主人は一級建築士の資格もお持ちの方ということもあり、本物志向?で建具金物を提案させていただきました.
一部ご紹介させていただきます.
中央の木製玄関扉は、ご夫婦からの要望があって引戸にしています.
堀商店の錠前は、丸穴の「トライデントシリンダー」と呼ばれるもので、ピッキングが困難な構造です.
トレンドに左右されない定番アイテムの1つです. 見た目、どことなく愛嬌もあります.
各パーツ、金属の肉厚がしっかりしており、耐久性も優れています.
玄関内部. なお、ガラス窓の各所にはブラインドが設置されます.
木製ガラス引戸の先端につけるこのような鍵(引戸内締り錠)もあります.
建具に設置する前の、パーツのみの写真. ホワイトブロンズの質感もイイ感じです. 引手兼用としました.
窓枠まわりに鍵の金物(クレセントなど)が無くスッキリします.
そのほか室内のレバーハンドルは、芯からハンドル端まで86mmというコンパクトなもの(LBRシリーズ)を選定しました.
住宅のスケールにしっくりくるサイズです.
シンプルなデザインですが、美しいカーブラインとステンレスの質感には、いつまでも飽きのこない品があります.
かつて建築の設計において金物は、オリジナル設計図面からの特注製作(手作りの一品生産)が基本でしたが、時代と共に機能・生産コストの合理性などから既製品が主流になってきました(今でももちろん特注製作はあります).
よって現代の設計者には、オリジナル製作ばかりを求めず、既製品ならではの価格・クオリティを生かしながら、建築の各部位に最もしっくりと、さりげなくなじむ製品をセレクトする審美眼も求められています. 「既製品だから誰が選んでも同じ?」ということはなく、多岐にわたる建築の部位、異なるメーカーの様々なアイテムを使って全体イメージをちぐはぐにならないように整理するのは、実は腕の見せ所の一つと言えます.
私たち hm+architects は、建物全体のバランスを常に考えて、金物を見せつけるようなコーディネートはせず、「一見普通にありそうでも、何か仕上がりが違う?」という気が付きにくいような小さな配慮を大切に積み重ねていきます.
そして結果的に控えめながらも、どこかエレガントな雰囲気を纏うような建築をつくることが好みと言えます.
そう感じていただけるとうれしいのですが・・
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新幹線で
名古屋から乗った新幹線でのこと。
ノートパソコンを開く時は、隣に座る人が居ないと気が楽なので、自由席がすごく空いていると時々ですが席(車両)を移動することもあります。
2人席窓側にはスターバックスのカップを手に荷物多めの女性。
同列3人席は空席だったのでそこへ座り込みました。
ところが発車前に、その女性は手荷物をまとめて私の1列前の座席に移動しました。
ビニール袋をガサガサゴソゴソする音。
何だろうと思いつつ、ふと女性がさっきまでいた座席を見ると、足元にはスターバックスラテ?をこぼしたと思われる大きな溜まりが!
あらー・・・。
ガサガサは、ティッシュでも探してたのかな・・。
ほどなく発車のベルが鳴り、新幹線が静かに動き出しました。
次の瞬間、ラテの溜まりはゆっくりと後ろの席へ、とろーりと変形しはじめて・・
あっ、まずい!
私は思わず立上がって、前列の女性に
「飲み物こぼされましたよね、後ろの方へ流れて大変になります!」
ところが、えぇー! 女性はお弁当を広げてモリモリ食べています。
さっきの音は駅弁のガサガサ?
「私、いつこぼしたのか知らなくて・・」と小声で女性。
「でもそれ、良くないです!」
と私は言って、走ってトイレに。
グルグル巻きのトイレットペーパーを持って来て、こぼしてしまった女性に
「ハイ、これで拭いて!」と手渡し、でもこれだけの紙では明らかに足りなさそうなので、もう一度トイレ車両へ。
ちょうど乗務員さんがいらして「これ使って下さい」と言われ、ペーパータオルの袋ごとストックを受取りました。
他の乗客の方だけでなくて、乗務員さんからも、何かをやってしまったのは私?と思われていたようで・・まぁ仕方ないですが。
結局、こぼしてしまった30歳くらいの女性と、私、乗務員さん、最初に被害を受ける1列後ろに座っていたデザイナーぽい女性、の4人で床を拭いていきます。
思いのほかラテ洪水は伸び、さらに4列くらい後ろまで影響がありましたが何とか収束させられ、どなたも怒りだすような方がいなくて助かりました。
日本の皆さんクールですね。
こぼしてしまった女性からは小声で「ありがとうございました。」と一言。
良かったのかな・・
その後、ノートPCを出すも、作業はあまりはかどりませんでした。
いつも通り新横浜で降り、帰宅しました。
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小雨の江ノ島
小雨の降る中、家族3人で江ノ島へ行ってきました。
日曜日、娘が海が見えるところへ行きたいというので、あまり下調べもせず、自分も行ったことのなかった江ノ島へ。
インターネットではLONCAFEというお店がヒットし、日本初フレンチトースト専門店だと書いてあるのでそこへ向かってみることにします。
1時間ちょっと車を走らせ、駐車場に車を停め、山の上?にあると思われるCAFEへ向かいますが、途中かなりの段数の階段を足で上っていくか「エスカー」という謎の有料乗り物にするかで、エスカーを選択。大人1人片道360円。内容は頂上まで屋根付きのエスカレーターが3カ所に分かれているだけで、地下鉄大江戸線乗換え等で使う長めのエスカレーターよりずっと短く苦笑い。カメラを構える気持ちにならず写真はありません。これ、どこかで書いてあったような・・そうか、「地球のはぐれ方」村上春樹・吉本由美・都築響一 著 に江ノ島の記載があったはず。帰ったら確認してみよう。
有料展望タワーには目もくれず、ただカフェで休憩すればよいつもりでしたが、見つけたLONCAFEは建物ごと頂上の有料公園内に建っていました。エスカー使ってここまで来たのだからと入園料を払ってカフェへ。オフシーズンの小雨だから人も少ないかと思っていたのにほぼ満席状態。テラス席に座るも当然曇天の景色。
いろいろ・・・の感じで、パートナーみどりさんのテンションが下がっていきます。
この観光地の地形を生かした連続課金システムに、むしろ感心。何かを学んで帰ろう。
帰りには、建築モードになるつもりで、まだ新しいH26年6月〜の「湘南港ヨットハウス」設計:ヘルム+オンデザインパートナーズ に立ち寄ります。江ノ島頂上から見えた、うねる白い屋根の施設は、江ノ島全体を覆う昭和な空気感とは明らかに異なる、開放的な現代建築です。コンクリートの曲面屋根を細い柱で支え、ガラス窓を多用して全体を軽快に見せています。大きな曲面屋根にはところどころ切り込みが入り、ハイサイドライトを設けているのが構造・設備・造形的にも特徴となっています。建築全体は大変意欲的で大胆な構成で、いつでも誰もが立ち寄れる「みんなの広場」というコンセプトの施設が実現していました。
建替え前の谷口吉郎・山田水城設計の大屋根施設はどんな内部空間だったのか、少し気になりつつ・・
帰り途中、湘南T−SITEに立寄り、「パンとエスプレッソと」でコーヒーブレイク。ここでは辻堂にあるスペシャリティーコーヒー店「27コーヒーロースターズ」の豆で入れたコーヒーもいただけます。お店の雰囲気はT−SITE内なので表参道店とは異なりますが、最後にようやく少し落ち着いた気分になって、安全運転で帰ることができました。
江ノ島についての詳しい解説は「地球のはぐれ方」文春文庫のp315〜p368をご参照下さい(10年くらい前の取材情報だと思います)。以前からあるお店の雰囲気などには、そうか、そういうことだったなぁ、と後から納得。
書籍の中で、村上さんも「要するにあんまりやる気がないんだよね」とか、吉本さんも「客が求めていることが全然見えてないところがいいの」とかおっしゃっています。現地を訪れて、島全体に潜む不思議な空気、村上さんがおっしゃる「やる気のブラックホール」の一部を感じることが出来ました。
ポロシャツの襟を立てたような白い清潔なイメージの「湘南港ヨットハウス」が今後、この抗い難い旧来の江ノ島の磁場に対して、どんな好影響を与えてくれるのか、建築の持つ底力のようなものを見てみたい気持ちにもなった1日でした。
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建築写真撮影
建築写真撮影「犬山の住宅」2016.3.1
昨日、引渡し前のクリーニングを終えたばかりのタイミングで建築の写真撮影をしていただきました。
写真家は小川重雄さんです。これまで国内外の優れた建築写真を多数撮影されてこられた素晴らしい建築写真家です。今回小さな住宅の撮影ではありますが、前職時代これまで3度ご一緒したこともありましたので、ご相談させていただきました。何とか日程のご調整をいただき撮って下さいました。
設計から現場管理を経て、ようやく建築を引き渡すことができるタイミングで撮影に立会いますと、毎回とても晴れやかな気持ちになります。
もし私の娘が成人し、嫁いでいく最後の瞬間に晴れ姿を写真におさめていただくとしたら、少しでも娘らしさ、魅力を写真に表現して下さる方に撮影してもらいたいものです。
私は勝手ながら、そうした想いを建築の撮影時にも感じてしまいます。今回、私たちの独立後最初の住宅ということもあり、つい背伸びをしてご多忙中の小川さんにお願いしてしまいましたが、撮影していただけて本当に嬉しく、そして楽しかったです。撮影後、何とも言えない幸福感に浸ってしまいます。
写真撮影には、天候や光の状態を気にするだけでなく、建築の細かな部位にも配慮が必要です。そのため、撮影時には設計者(設計担当者)が撮影補助として出来るだけのお手伝いをします。建具の開閉を写真の内容によってその都度変えたり、窓の向こうに見える目障りなものをちょっと動かしたり、自分の立ち位置によってガラスに映り込まないように気をつけたり・・
撮影中、一時雪が舞う状況もありましたが、何とか天候も回復し無事撮影を終えることが出来ました。
寒い中、丁寧に撮影して下さいまして小川さん、本当にありがとうございました。
写真の出来上がりがとても楽しみです。
撮影補助の合間に、私なりにちょっと面白いなと感じて撮ったものをblogで少々UPしてみます。三脚無しの手撮りスナップ写真ですが、自分のメモとして記録しておきます。
3人家族の窓
光のレイヤー
コンクリート床に浮かぶ月のよう?
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オープンハウス 無事終了しました
オープンハウス「犬山の住宅」2016.2.27-2.28
2月最後となる週末の2日間、天候にも恵まれ「犬山の住宅」のオープンハウスを無事終えることができました。
これまで建設中の現場だったのに、オープンハウスの2日間は、いらっしゃった方々があちこち自由に動いて見てまわる景色に一変し、建築がこれまでよりも少し生き生きしているように見えました。人の動きが建築に奥行きを与えてくれているようで、何だかとても嬉しく感じました。
富山、京都、静岡といった遠方から友人が見に来てくれたり、なかなか会えなかった友人にも20年振りに顔を合わすことが出来たり、諸先輩方から励ましのお言葉を頂戴したり・・
オープンハウスの本来の目的が何なのか把握できていないような気がしますが、とにかく初めてオープンハウスを開催させていただき、私たちにとりまして、とても有難い機会をいただいたのだと身にしみる2日間でした。
機会を与えて下さった建主様と、ご興味を持っていただき足を運んで下さった全ての皆様に、感謝申し上げます。
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完了検査「犬山の住宅」
完了検査「犬山の住宅」
建築確認審査機関の検査官立会のもと、住宅の完了検査が無事終わりました。法令手続き上は大きな区切りとなりますので、やはりホッとする瞬間です。
検査済証も即日交付可能とのことで、建主様の各種手続きにもスムーズに対応することができました。
建築では各所木製建具、内部の造作家具、照明も設置され生活のイメージが膨らんできました。間接照明の光は設計で想定した通り、勾配天井にバウンスし優しく広がります。調光可能なため様々な生活シーンに合わせライティング演出が可能となります。
残り1週間で、外構植栽工事および一部の手直し工事をまとめ、2/27〜2/28のオープンハウスに備えたいと思います。足を運んで下さるご予定の皆様、お待ちしています。
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卒業設計審査会
愛知工業大学建築学科 卒業設計審査会
開催日:2月18日
本年度、愛知工業大学に非常勤講師として1年間お世話になり、学生の設計課題の集大成とも言える卒業設計の審査会にはじめて参加させていただきました。
設計を直接指導を担当した学年ではなかったことや、29作品をすべて審査するには全体の時間がかなりタイトであったことなど、頑張って読み込みを試みるも審査の形式に不慣れだったことも手伝って、評価するのははなかなか難しいものでした。
個人的な印象としては、3次元ソフトで画くCGを用いたグラフィカルなプレゼンテーションに力を注いだ方が多く目を引きましたが、一方で模型に十分エネルギーを割けなかった学生さんも見受けられました。社会性のあるテーマ設定と、そこから課題を建築的にどこまで掘下げていけるかが最大のポイントだと思われますが、うまくまとめることが出来た方も、不十分な方もまちまちでした。ただ皆何かしらの葛藤の跡が見て取れ、それぞれこの経験が必ず社会に出た後に生かされるものと期待が膨らみ、私も刺激をいただきました。
愛工大の池に映る本部棟.
清水建設さんの設計施工で、大学の顔となるの建築です。数十年の時を経てなかなかいい存在感・雰囲気を出しておりました。
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フォスター+パートナーズ展:都市と建築のイノベーション
森美術館で2016.2.14まで開催
先日、家族3人で見てきました。
模型多数と期待し、見て表現など(自分のスキルUPと学生指導のため)参考にしようと思っていたのですが、クオリティが違い過ぎでしたー!
やはり世界トップレベル、各技術チームには全く隙が無いように見えました。
会期が修了しましたので、10枚程写真UPしておきます。
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オープンハウスのお知らせ
この度、hm+architects で設計監理を進めてまいりました住宅が竣工を迎えます.
建主様のご厚意により内覧会を開催させていただくこととなりましたのでご案内申し上げます.
皆様お誘い合わせのうえ、お越しいただけますと幸いです.
犬山の住宅
ご夫婦とお子さん、3人家族のお住まいです.
’コモンシェルフ’と名付けた長さ10mの収納や、コンクリート土間床の室などを設けています.
シンプルで機能的、どこかにありそう?でもここにしかない、そんな建築を目指しています.
開催日時:2016年2月27日(土)10:00〜17:00
2016年2月28日(日)10:00〜17:00
場 所:愛知県犬山市(最寄/名鉄小牧線 楽田駅)
設計監理:hm+architects
伊原洋光・伊原みどり
設計協力:裕建築計画
構造設計:藤尾建築構造設計事務所
施 工:誠和建設
敷地面積:498.50㎡
建築面積:100.15㎡
延床面積:100.15㎡
規模 :地上1階
構造 :木造
内覧をご希望の方は、事前に e-mail にて
・お名前と人数、希望日(およその時間)
・ご連絡先
をお教えください.
詳細な地図をお送りさせていただきます.
■問合せ先
hm+architects(エイチエム プラス アーキテクツ)一級建築士事務所
tel:090-5789-4790(伊原洋光)
e-mail:ihara@hm-a.jp
URL:http://hm-a.jp
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犬山の住宅[建設中]
地鎮祭
基礎工事開始
地盤は良好です. 支持層まで砕石置換を行い建築のコンクリート基礎をつくります.
上棟式
夏から秋は、田んぼの中に住宅が浮かぶような景色となります.
架構
木造の全体フレームの一部に鉄骨補強を行うハイブリッド架構です.
内装工事
路地のような内部動線の全面に 長さ約10mの壁面収納が設置されます.
屋根鈑金工事
ガルバリウム鋼板屋根. 折れ部でジョイントをつくらずシームレスに仕上げます.
換気棟
軒先から屋根下地の垂木で通気を確保し、屋根頂部で排気する換気棟を設けています.
外装工事
外壁は、レッドシダー(t=18mm)縦羽目板張り. 下地には通気胴縁を採用. 外壁面でも通気を確保し居住性への配慮としています.
間もなく竣工を迎えます. オープンハウス(内覧会)へ参加ご希望の方は、お気軽にご連絡ください.
犬山の住宅
所在地 愛知県犬山市
主要用途 住宅
設計監理 hm+architects
伊原洋光・伊原みどり
設計協力 裕建築計画
構造設計 藤尾建築構造設計事務所
施工 誠和建設
敷地面積 498.50㎡
建築面積 100.15㎡
延床面積 100.15㎡
規模 地上1階
構造 木造
備考 省エネルギー対策等級4適合
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白河市立図書館 /Shirakawa Public Library
設計:第一工房(前職) プロジェクトチーフとして設計監理を担当
Shirakawa Public Library
白河市立図書館
2006年のプロポーザルコンペ1等。
JR白河駅の脇、小峰城の城郭エリア端部に建つ図書館である。城下町としての景観に配慮し勾配屋根(鉄骨張弦梁構造)を採用。機能的で明快なプランとしながらも曲面天井や光の演出などで内部空間に変化を与え、各コーナーを特徴付けている。
地域のコンテクストを意識して開口部を定め、季節・時間の変化を感じられる滞在型の図書館となること、開放的なランドスケープとして市民に開かれた活動・交流の場となることを目指した。
所在地 福島県白河市
主要用途 図書館
設計監理 第一工房(担当/伊原洋光)
構造設計 Arup
設備設計 環境エンジニアリング
サイン 氏デザイン
ランドスケープ カネミツヒロシセッケイシツ
照明コンサルティング Arup
監理 ふくしま市町村建設支援機構
施工 県南・三金JV 車田・白河JV 山田・白河JV
敷地面積 22,119.05㎡
建築面積 2,909.44㎡
延床面積 3,904.75㎡
規模 地下1階・地上3階
構造 RC造・S造
受賞
第33回 東北建築賞(作品賞)
第30回 福島県建築文化賞(正賞)
平成23年 照明普及賞
第3回 建築コンクール(優秀賞)
第46回 SDA賞(入選)
掲載誌
GA JAPAN 169 2021.03-04
ソトコト 2013.05
JA84 YEARBOOK 2011 2011.12
ディテール 191 2011.12
建築技術 2011.11
日経アーキテクチュアSPECIAL 2011.10.10
日経アーキテクチュア 2011.09.25
GA JAPAN 112 2011.08-09
新建築 2011.09
YouTube動画 新建築 2011年9月号 WEB連動企画
photo:Shigeo Ogawa
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています
郡馬県立館林美術館/Gunma Museum of Art, Tatebayashi
設計:第一工房(前職) プロジェクトチームにて設計監理を担当
Gunma Museum of Art, Tatebayashi
郡馬県立館林美術館
「自然と人間」をテーマとして、調和、共生、対峙など自然と人間の様々な関わりを表現した作品を収集する独自性を明確にした美術館として館林市多々良沼公園内に建設された。
敷地中央の芝生広場を建物でゆるやかに囲い込み、建築とランドスケープが一体となる環境の創出を目指している。
所在地 群馬県館林市日向町
主要用途 美術館
設計監理 第一工房(担当/伊原みどり)
構造設計 川口衛構造設計事務所
設備設計 環境エンジニアリング
ランドスケープ オンサイト計画設計事務所
サイン 矢萩喜従郎
施工 大林組・河本工業・りんかい建設JV
敷地面積 74,918.00㎡
建築面積 5,742.85㎡
延床面積 6,856.47㎡
規模 地上2階
構造 RC造・SRC造・S造
受賞
第17回 村野藤吾賞
第43回 建築業協会賞(BCS賞)
日本造園学会賞(館林美術館/多々良沼公園:オンサイト計画設計事務所)
掲載誌
日経アーキテクチュア 建築巡礼 2024.09.12
GA 現代建築シリーズ2 美術館2 2008.11
東京アートガイド 2008.04
JAPANESE ARCHITECTURE 2008.02(出版:ARCHIWORLD/韓国)
デジタル画像で見る 日本の建築30年の歩み1976-2005 2006.05
INAX REPORT 2005.09
建築設計資料102 美術館3 2005.09
特選美術館三昧 2004.06
高橋てい一/第一工房1960-2005 2003.12
建築設計資料集成 展示・芸能 2003.09
JA48 YEARBOOK 2002 2003.01
近代建築 特集 博物館・水族館の計画と設計 2002.09
LANDSCAPE DESIGN 2002 Autumn
MODERN LIVING 2002.07
建築文化 2002.02
GA JAPAN 54 2002.01-02
新建築 2002.01
日経アーキテクチュア 2001.12.24
建築ジャーナル別冊 第一工房 特集 2001.11
GA JAPAN 40 1999.09-10
Photo:Shinkennchiku-sha , Kijuro Yahagi ,Masashi Kudo
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています
全労済情報センター /Zenrosai Computer Center
設計:第一工房(前職) プロジェクトチームにて設計監理を担当
Zenrosai Computer Center
全労済情報センター
これまで分散されていた情報関連施設と事務所を統合し、全労済の新たな情報の拠点を目的として、多摩ニュータウンの緑に恵まれた緩やかな丘陵地に建設された。
限定した建築材料を用いて空間を明快に構成することで、建築の表現として可能な限り鋭い対比をつくり出すことを試みている。
所在地 東京都八王子市
主要用途 事務所・ギャラリー
設計監理 第一工房(担当/伊原みどり)
構造設計 構造計画研究所
設備設計 ピーエーシー
ランドスケープ 日本リサーチ・コアデザイン
施工 大成建設
敷地面積 11,143.30㎡
建築面積 4,030.52㎡
延床面積 21,353.82㎡
構造 SRC造・RC造・S造
規模 地上7階・地下2階
受賞
第38回 建築業協会賞(BCS賞)
INTER INTRA SPACE DESIGN SELECTION ’95デザイン賞
掲載誌
GA JAPAN 163 2020.03-04
デジタル画像で見る 日本の建築30年の歩み1976-2005 2006.05
高橋てい一/第一工房1960-2005 2003.12
建築MAP東京2 2003.08
建築ジャーナル別冊 第一工房特集 2001.11
建築グルメマップ1 東京を歩こう 2001.06
THE ARCHITECTURAL REVIEW 1996.04
風景の中の階段 1996.02
GA JAPAN 16 1995.09-10
新建築 1995.06
日経アーキテクチュア 1995.05.22
※高橋てい一 の「てい」は青へんに光
photo:Shikenchiku-sha
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています.
あいち海上の森センター / Aichi Kaisho Forest Center
設計:第一工房(前職) プロジェクトチームにて設計監理を担当
Aichi Kaisho Forest Center
あいち海上の森センター
愛知万博「瀬戸愛知県館」の仮設部を撤去し、海上の森や里山・自然を学ぶための恒久施設として再整備された建物である。
既存敷地の水脈を断たずに斜面の崩壊地を止める等の配慮を行いながら建物の配置・構造を慎重に定め、土地との融和をはかった。
所在地 愛知県瀬戸市吉野町
主要用途 学習施設
設計監理 第一工房(担当/伊原洋光)
構造設計 TIS & PARTNERS
設備設計 環境エンジニアリング
ランドスケープ オンサイト計画設計事務所
施工/撤去改修 竹中工務店・足立工業・アクシス総合設備・東光電気
敷地面積 18,300.05㎡
建築面積 1,149.21㎡
延床面積 1,546.05㎡
規模 地上2階・地下2階
構造 RC造・一部S造
受賞
第7回 JIA環境建築賞(一般建築部門 最優秀賞)
第38回 中部建築賞
第14回 愛知まちなみ建築賞
日本建築学会「作品選集2008」
第12回 公共建築賞(優秀賞)
掲載誌
建築雑誌「作品選集2008」 2008.03
環境建築ガイドブック 2007.11
ka030 2006.06
GA JAPAN 81 2006.07-08
新建築 2006.07
Photo:Shinkenchiku-sha , SS Nagoya , Tomio Ohashi
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています
2005年 日本国際博覧会 瀬戸愛知県館 /EXPO 2005 AICHI JAPAN, Aichi Pavillion Seto
設計:第一工房(前職) プロジェクトチームにて設計監理を担当
EXPO 2005 AICHI JAPAN, Aichi Pavillion Seto
2005年 日本国際博覧会 瀬戸愛知県館(現 あいち海上の森センター)
2002年のプロポーザルコンペ1等。
愛知万博の原点である瀬戸会場に位置するパビリオン。
建物は、恒久部分と仮設部分を組み合わせ、起伏のある土地形状に合わせた三層構造となっており、最上層から入館し順に降りながら観覧する空間構成。仮設部はほとんど人工空調を行わないパッシブな建築を目指した。
所在地 愛知県瀬戸市吉野町
主要用途 博覧会パビリオン
設計監理 第一工房(担当/伊原洋光)
構造設計 TIS & PARTNERS
設備設計 環境エンジニアリング
ランドスケープ オンサイト計画設計事務所
展示設計 電通
施工 杉本組・足立工業・アクシス総合設備・衣浦電気・ダイコー
敷地面積 125,566.10㎡
建築面積 1,775.77㎡
延床面積 2,999.94㎡
規模 地下1階 地上3階
構造 RC造 一部S造
受賞
第7回 JIA環境建築賞(一般建築部門 最優秀賞)
グッドデザイン賞 2005(建築環境デザイン部門)
第6回 タイルデザインコンテスト(優秀賞)
第2回 日本展示学会賞(作品賞)
日本建築学会「作品選集2008」
第12回 公共建築賞(優秀賞)
掲載誌
建築雑誌「作品選集2008」 2008.03
環境建築ガイドブック 2007.11
照明学会誌 VOL.89 2005.10
愛知の建築 No.535 2005.07
新建築 2005.05
Photo:Tomio Ohashi
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています
清水建設技術研究所 安全安震館 /Shimizu Corporation Institute Of Technology,Safety&Security Center
設計:高橋てい一/SFS・21+清水建設 前職の第一工房プロジェクトチームにて設計監理を担当
Shimizu Corporation Institute Of Technology,Safety&Security Center
清水建設技術研究所 安全安震館
従来の免震構造とは異なる、新しい長周期免震システム「塔頂免震」(Seismic Free System 21)をSFS・21開発グループで共同開発し、実現した建物である. 建物は、頂部に地震時の変形を絶縁する免震装置を持つコンクリートコアシャフトと、免震装置上部よりケーブルで吊られた居室部分から構成される. 直下型から海洋性の大地震まで、幅広いタイプの地震に対応可能な建築.
所在地 東京都江東区
主要用途 事務所
塔頂免震 SFS・21開発グループ:
高橋てい一/第一工房(SFS・21開発グループ代表)
和田章/東京工業大学 竹内徹/東京工業大学
彦根茂/Arup Japan 堀富博/清水建設
設計 高橋てい一(第一工房担当/伊原洋光)/SFS・21+清水建設
構造設計 清水建設
設備設計 清水建設
施工 清水建設
敷地面積 26,442.19㎡
建築面積 75.60㎡
延床面積 213.65㎡
規模 地上4階
構造 RC造・S造・塔頂免震構造
受賞
日本建築学会「作品選集2009」
掲載誌
日経アーキテクチュア 2011.07.10
建築技術 2011.07
建築画報344 2011.03
アーキニアリング・デザイン展2008 公式カタログ 2008.10
JABS 建築雑誌vol.123 2008.02
JA68 YEARBOOK 2007 2008.01
DETAIL JAPAN 2007.10
ディテール173 2007.06
建築技術 2007.05
日経アーキテクチュア 2007.04.23
Casa BRUTUS 2007.04
GA JAPAN 85 2007.03-04
新建築 2007.03
※高橋てい一 の「てい」は青へんに光
※SFS・21開発グループメンバーは開発当時の所属記載
photo:Yoshio Takase , Shigeo Ogawa
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています
中部大学 不言実行館 /Chubu University ACTIVE PLAZA
設計:第一工房(前職) プロジェクトチーフとして設計監理を担当
Chubu University ACTIVE PLAZA
中部大学 不言実行館
中部大学は、1964年に愛知県春日井市の丘に中部工業大学としてスタートし、後に大学の名称を中部大学と変更し7学部30学科を擁する総合大学として発展を遂げている。創立者の三浦幸平先生の掲げられた「不言実行、あてになる人間」を建学の精神とし、2014年に50周年を迎えた際に記念事業として「不言実行館 ACTIVE PLAZA」は、キャンパスの中心部に建設された。
外装イメージへの要望は2つ。1つは“大学の歴史をふまえてこれまで作り上げてきた、キャンパス内の白を基調とした端正な建築群のイメージとの調和を図ること”、そしてもう1つは“50周年記念事業として既存施設との差別化も図ること”であった。
6階建ての施設は、324席の多目的ホール(1F)、中部地区最大規模となるラーニングコモンズ(2、3F)、様々なかたちで学生サポートを行う学生支援課(4,5F)、カフェテリア(6F)という複合プログラムから成る。総合大学としてのアドバンテージを発揮すべく、本施設では学生達が学部学科を超えて自由に交流し、自分たちの判断で学び、企画と体験のできる環境・場の提供により、学力のみならず人間力を培うことが期待されている。建築の設計全体としては、これまで以上に学生が授業以外でも大学に長時間滞在できるよう、ソフトや備品と連繋する自由度の高いスペースを各所提供していくことを心がけた。外装タイルについても、そうした滞在性と連動する「光」や「時間」を意識できる仕掛けを持たせ、キャンパスライフの各シーンを演出しようと考え、季節や天候、日中の時間変化まで視覚化できればと、釉薬を用いて清潔な白さ見せる特殊形状タイル(片側のみ水平リブ付きタイル)を考案することとなった。
所在地 愛知県春日井市
主要用途 大学
設計監理 第一工房(担当/伊原洋光)
構造設計 清水建設
設備設計 清水建設
施工 清水建設
敷地面積 333,517.32㎡
建築面積 1,299.53㎡
延床面積 5,613.08㎡
規模 地上6階
構造 RC造・S造
受賞 第29回 日経ニューオフィス賞(中部ニューオフィス奨励賞)
photo:Shigeo Ogawa
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています
previous works
第一工房(前職)で設計担当しました主な建築について
※第一工房 法人著作管理者の許可を得て写真掲載しています.
白河市立図書館 /Shirakawa Public Library
プロポーザルコンペ・基本設計・実施設計・現場監理まで4年半関わる(伊原洋光)

郡馬県立館林美術館/Gunma Museum of Art, Tatebayashi
基本設計・実施設計・現場常駐監理まで4年半関わる(伊原みどり)

全労済情報センター /Zenrosai Computer Center
実施設計・現場常駐監理まで3年半関わる(伊原みどり)

あいち海上の森センター / Aichi Kaisho Forest Center
プロポーザルコンペ(瀬戸愛知県館)・基本設計・実施設計・現場常駐監理・瀬戸愛知県館の改修設計まで4年関わる(伊原洋光)

2005年 日本国際博覧会 瀬戸愛知県館 /EXPO 2005 AICHI JAPAN, Aichi Pavillion Seto
プロポーザルコンペ・基本設計・実施設計・現場常駐監理まで3年関わる(伊原洋光)

清水建設技術研究所 安全安震館 /Shimizu Corporation Institute Of Technology,Safety&Security Center
塔頂免震技術開発スタディより、実現されなかった超免震Project提案、清水建設技術研究所 安全安震館の現場監理まで8年半関わる(伊原洋光)

中部大学 不言実行館 /Chubu University ACTIVE PLAZA
基本設計・実施設計・現場監理まで3年半関わる(伊原洋光)