diary
ブログからの「点・線・面」
写真は、2020年2月に岩波書店より刊行されたばかりの書籍
「点・線・面」です。
著者は、世界的なご活躍で広く一般の方にも知られる建築家、隈研吾さん。
みずからの建築思想を、具体的な作品を俯瞰しながらまとめ
ご多忙を極める中、書き下ろされたという渾身の1冊です。
モダニズム建築や西欧の建築的伝統と、自身の建築のどこが本質的に異なるか・・
20世紀の「ヴォリューム」を解体しようと熱望され、
原点にあった カンディンスキーやギブソン、ドゥルーズ、新しい自然科学の潮流など
さまざまな思想が流れ込みながら一つの形を取るようになってまとめられた この思想を
著者は「新しい方法序説」と位置づけています。
解説、参照される事例も多岐にわたります。
こちらは巻末にあります、図版出典一覧ですが、さすが錚々たる資料提供元という印象です。
そこに私の写真が1つ・・場違いなような気もしますが「図26」として掲載されました。
以前私が建築家、村野藤吾 設計の「千代田生命本社ビル」を見学した際に撮ったものですが、このたび編集者よりお問い合わせをいただき1点、写真を提供しました。
隈研吾さんが村野建築についてディテールを例に解説をしようと資料を探され、拙ブログ記事(2016年4月)の写真を見つけられたのだそうです。他の専門資料ではこの部分を意図的に説明する写真がなかったようで、ご指定いただきました。
ブログのスナップ写真から、こんなこともあるのですね。
もっとしっかり撮っておけば良かった・・と思っても時すでに遅し(笑)。
普段は設計実務作業が中心で、正直なところ読書は疎かになっておりましたが、
「建築の思想と実践」に関する良書を拝読する機会を与えていただきました。
ご興味ある方は是非、手に取ってみてください。
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田園都市建築家の会 第5期理事会
先週、所属しています一般社団法人「田園都市建築家の会」の第5期理事会が発足いたしました!
これまでの第4期メンバーと共に地元の横浜市青葉区にあります驚神社にて商売繁盛の祈願をしてきました。
個人的には予想もしていなかったのですが、末席ながら新理事会メンバーに加わることとなりましたので、身の引き締まる想いで参加させていただきました。
新会長の吉田立さんはじめ、全員で会の活動をこれまで以上に楽しく盛り上げていきたいです!
(写真は、理事メンバーでご一緒します山田悦子さん撮影です)
みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。
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採点など
2019年度の秋学期、中部大学の非常勤講師の対応も無事に終えられそうです。
設計のデザイン指導の講座は、毎週のエスキス指導、課題の提出があり、その評価を複数の先生方と協議しながら行います。設計はどこをどう評価するか判断が難しい部分もあり、他の先生と意見が分かれることも稀にあります。
講座は、設計のほかに座学も1科目担当させていただいております。
座学については、小テストを期末試験までの通常授業で複数回実施しました。小テストは行った方が学習効果が上がるだろうとこれまでの経験から判断して実施していますが、履修者が120名ほどになりますと採点、成績データ入力の作業だけでもそれなりに大変に・・。最後のまとめ・評価の作業は、指導する側も踏ん張りどころとなります。
設計指導も座学も、まずは指導の内容以前に病欠や交通機関の遅延などに巻き込まれないよう気をつけながら、かつ実際の講座をこれまで以上に良いものにアップデートしていくことを私なりに毎週考えていました。
ちなみに、真っ暗な早朝の電車移動にもかなり慣れてきました(笑)
少しずつ改良した指導で成果が上がったように感じた秋学期の採点・評価もようやくまとまり、ホッとしています。
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GLO-BALL
先日、「豊橋の住宅」の1年検査を行ってきました。
こちらの住宅は、お引き渡し後まだ1年は経過していませんが、クライアントのご都合により時期を少し早めて1年検査を実施しました。ほぼ1年の経過から、引渡し時までに予見できなかったような不具合が生じていたりすれば、この検査で内容を確認し当初工事の不備にあたるものは無償で手直しをさせていただきます。
構造耐力には関係しない部分ですが土間のコンクリートに生じたクラック、およびプラスターボードのクラックの補修を行うこと、そのほか1階の南面建具(木製建具)に調整を加えることとしました。
木製建具は一般に、夏・冬を一度経験しますと、温度変化、乾燥などによる多少の収縮や変形が生じますが、初年でこれらの動きはほぼ落ち着くと言われています。1年検査で施工者(現場監督さんと建具職人さん)と設計者立会のものと、各所確認をし(調整を行うことは引渡し時からお伝えしていることでしたが)予定通り作業対応をさせていただきます。
また立会検査の流れで照明について、ちょっとした作業を経験しましたので補足してみます。
「豊橋の住宅」の和室(6畳弱のスペース)には
FLOS社の「GLO-BALL(グローボール)S2」というペンダント照明を設置しています。
デザインはジャスパー・モリソン。世界的な活躍をされており、もちろん尊敬するプロダクトデザイナーの1人です。
この照明器具はシンプルなデザインながら、少しつぶれた丸いガラスグローブがポイントで、宙に浮いた光は和洋を問わず日常のあらゆるシーンに溶け込み、空間を優しく演出してくれる定番アイテムの1つと言って良いでしょう。
光源についても少し。
オリジナルデザイン(純正)ではダブルチューブハロゲンランプが光のまわり方として最も美しいとされています。しかし球切れがありますと取り寄せ品となり、またそれなりに価格が高いのも難点です。普及が進むLED電球も設置可能ですが光の見え方だけ比較しますと上記純正の光より若干劣ります。
豊橋の住宅では、事前にLEDの場合の光を確認して許容範囲と考え、メンテナンス性を重視して設計時にLED光源に変更して発注するよう図面を作成していました。
球換え不要にしていたところまでは良かったのですが、
光源の話題とは別にクライアントより、ご指摘を1点いただきました。
このガラスグローブの中に虫が入ってしまい・・見た目が気になるとのこと。
照明ですから虫が入り込んでしまうのはやむを得ませんが、下面には穴が開いていません。この吹きガラスのシェードはフォルム・光の拡散も美しいのですが、それなりに重量もあり、しっかりと固定された部分の脱着を行うのは少々手間がかかります。
ちなみに、逆さにしただけでは虫は取り出せません。
器具の上面から。
(こうした画像情報はweb上であまり見かけない気がします)
器具の自重はワイヤーで吊り、中央の電球への電源は別コードです。
結果的に虫の除去は、クライアントのご主人と協働し、単純に掃除機の細いノズルを上部から差し込んで解決しました。
ただ、中央の金属のバネ式部分を外しながら、2人でうまく作業する必要がありました。
器具の不具合ではありませんでしたが、1年検査で 「GLO-BALL」も本来の美しい見え方が回復しました。
クライアントと一緒にメンテナンスできてよかったです。
検査立会いただきましたクライアントご家族、現場監督のMさんはじめ工事関係のみなさん、どうもありがとうございました。
私も良い経験をさせていただきました。
そしてこれからも、よろしくお願いいたします。
敷地調査、絶景でした
先日、リノベーションのご相談で敷地調査に出かけてきました。
横浜から車を走らせ、予定地に到着しますと・・
庭から美しい海の絶景が広がっていました。
新築、リノベーション、どういった案件でも
それぞれの場所の特性、魅力に触れる瞬間は、毎回ハッとさせられ
建築の仕事はやはり奥が深いなぁと感じます。
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2020 仕事はじめ
新年あけましておめでとうございます。
本日、2020年1月6日より通常業務を開始いたします。
お正月休み、今年は朝早めの時間に明治神宮へ初詣に出かけてきました。
清々しい朝の光の中、2020年秋に鎮座100年を迎えるという「明治神宮」、「鎮守の森」の大らかな美しさを目にすることができました。
朝8時頃、光も空気も心地よく、そして混雑もなく参拝できました。
その後、明治神宮内にあるパワースポットといわれる「清正井(きよまさのいど)」にも、立ち寄ってきました。
写真をUPしてみます。
加藤清正が掘ったと伝えられ、1年中絶えることなく湧き出る清水。
冬のこの時期でも冷たくない(暖かく感じるほどの)水温でした。
お世話になっているみなさま、ブログを見てくださる方にも
何かプラスとなるパワーが届きますように・・
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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「安全なWebサイト」になりました
hm+architects のウェブサイト「SSL化」を行いました。
これまでは、弊社サイトを訪れていただいてもアドレスバーの頭に(ブラウザによって異なりますが)
iPhoneやMacのsafariでは「安全ではありません」だったり
Google Chromeでは「保護されていない通信」といった表示が出ていました。
これは、URLがhttpから始まるWebページは通信が暗号化されておらず、第三者によってブラウザーとサーバー間の通信データを盗聴・改ざんされてしまうリスクがあるというもので、かつて一般的であったhttpサイトもそのままでは近年は警告される状況になっていました。
SSL/TLSという技術を用いてhttps化(通信の暗号化)をすることで、Webサイト訪問者が安心してWebサイトを利用することができるようになるとのことですが、このようなセキュリティ向上の変更を「SSL化」と呼び、この対応がされていないと上記の警告が出てしまいます。
https化で防げる脅威(通信の暗号化)として
・通信内容の盗聴
・通信内容の改ざん
などがあるようです。
また、SSLサーバー証明書(組織認証型)は認証局がWebサイト運営者の実在性を確認しており、全てのWebページにおいて第三者のなりすましではないことを証明することができます。
弊社URLは以前 http://hm-a.jp で運用していましたが、
この度ウェブサイトのセキュリティを向上させた https://hm-a.jp へと改変し、
晴れて「安全なWebサイト」となりました。
この話題、以前から気にはしていましたが、少し調べますとめ自分で改変するのは(リンクさせている過去Blogの全ページなども?と考えますと)なかなか骨が折れることだとわかってきました。一瞬、やれないことはなさそう?と思ったりしましたが、やはりミスする可能性もけっこうありそうでした。今回、専門家の知人に作業をお願いして問題なく改変してもらえましたので、やはり良かったと思います。
2019年末、ようやく無事みなさまに安全なページとして観ていただけるサイトにすることができ、ホッとしています。
これまで警告表示が出ていたにも関わらずサイトを訪れてくださったみなさま、本当にありがとうございます。
間も無く迎えます2020年も引続き、どうぞよろしくお願いいたします。
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神奈川県横須賀土木事務所
先日、設計のご相談をいただきました件で葉山へ敷地調査に出かけ、さらに建築基準法上の道路確認のため「神奈川県横須賀土木事務所」へも行ってきました。
1つ目:
建物の入口、施設名称サインのすぐ下にある「自動ドア」サイン。
この大きさ、およそ幅40cmはあろうサイズで、私がこれまでに見たことのある単独の自動ドアサインの中では最大級!
それなりの築年数と思われますが、ステンレスプレートでこれほど強調する何かがあったのでしょうか・・
2つ目:
駐車場の、自由すぎる車止めと白線。
この両者のせめぎ合いは、車止めに軍配が上がっているようでした。
3つ目:
駐車場脇、ガス給湯機&メーターでつくる建築ファサード。
集合住宅と思われる建築の妻側壁面には、各階見事に並んだガス給湯機とメーターの数々。
古い建物ですが、そこには何らかの意思が感じられ、いい味を出していました。
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Day Camp 打合せ
先週末は「Day Camp(デイキャンプ)」に行ってきました。
キャンプがご趣味の1つであるご家族と、ゆったりとした時間を過ごしながら設計の打合せです。
普段、小さなお子さんとご一緒の打合せとなりますが、
「いっそのことキャンプとかしながらお話ができると、子供たちにもちょうどいいかも?」
というクライアントご夫妻からのご提案で、デイキャンプ打合せが実現しました。
肌寒さを感じる季節に行うデイキャンプも清々しく、いい感じです!
テントほかキャンプアイテムは全てクライアントご家族にご準備いただいてしまい、娘も連れて私たち家族はゲスト?のような格好となって(笑)・・
まずは食事の準備から。
別の場所で炭火を起こし、ガスも同時に活用しながらの調理。
ご夫婦の手際の良さに感心していますと
ダッチオーブンで煮込みをしつつ、アヒージョ、ローストビーフ、など
次々と美味しそうなお料理が整っていき、大興奮!!
炭火でのトーストもさすが、いい感じの焼き加減です!
外でゆったり過ごしての食事は特別な味わいがありますね。
本当に美味しく、ご馳走様でした!!
こうしたひと時は、なんだか別世界・・ということがバッチリ実感できました。
キャンプ場脇の河原では、子供たちが延々と石投げを。
その後、テント内でパーコレータで入れていただいたコーヒーを飲みながら
焼きマシュマロやら生チョコをつまんで皆でまったりと。
気がつけば、あれ?打合せのはずが・・みたいなことになりつつも
やはり日常とは異なる、何物にも代えがたい貴重なひとときをご家族と共有させていただき、楽しい1日となりました。
素晴らしいデイキャンプ打合せをセッティングしてくださいまして、本当にありがとうございました!
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JIA環境懇話会/Next Library
先日、東京都渋谷区神宮前にあります日本建築家協会(The Japan Institute of Architects)のJIA館にて開催されました
JIA環境懇話会へ参加してきました。
第17回目を迎えますこの回は、「スターバックス」、「au」、「NISSAN」など大手企業をはじめとする様々なブランディング、アイデンティティマネージメントを主に手掛けるAXHUM Consulting の南山宏之さんにご登壇いただき、
「Next Library 変革する北欧の教育と図書館」というタイトルで、21世紀型の図書館のアイデンティティについてお話いただきました。
北欧の最新図書館事例を3つを取り上げ、各施設の現地での様子、さらには北欧の教育全般に関する話題にまで広げて解説をしていただきました。
各図書館、その運営、市民の利用の仕方など、興味深い内容ばかりです。
写真に紹介されていますのは、フィンランドの首都ヘルシンキに建設されました
ヘルシンキ中央図書館「Oodi(オーディ)」です。
市民が市民の夢を叶える施設として、単に図書館機能を持つだけでなく、アートとテクノロジーの融合をサポートするような活動、イベントスペースなどが様々に用意されています。それぞれの機能がリンクしながら本当に積極的に利用されている状況がありました。ちなみに予算は約1000億円とのこと。そのうち30%が国からの寄付金だそうですが、図書館への大きな期待と力の入れ方が伝わってきます。
北欧の図書館というのは、単に本から知識を得る場ではなく
「市民、一人ひとりの幸せを発見する場」と考えられています!
日本の図書館を改革できないか・・
南山さんが、
日本は行政の方針も基本的に「欠乏充足型の対応」であることが問題!
とお話されていたのが印象深かったことの1つです。
さぁ、ここからどう抜け出すか。
図書館はどうあるべきか、誰がどう決め、どう運用するか。
フィンランドの教育がなぜ世界一か?というマイケル・ムーアさんのインタビュー動画も紹介されたり。
やはり「日本の未来は教育方針にかかっている!」ということで間違いなさそうです。
会場には、建築設計の専門家以外の方も多数参加されており、質疑応答、意見交換がなされました。
私も以前、福島県の「白河市立図書館」を設計担当した経験などから質問をさせていただき、勉強になりました。
また講演直後の会場内で、図書館を全国的に研究されている専門家の方から声をかけていただきました。
なんと白河市立図書館も訪れ、運営面含め高く評価してくださっているというコメントを頂戴しました。
思いがけず、重ねて嬉しい勉強会となりました。
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天然ナメコ
先日、新潟の上越市へ出張に(深夜の車移動で弾丸でしたが)。
合間の時間で、この時期にしかお目にかかれない、天然のナメコを採らせていただきました!
春の山菜採りは何度か経験していますが、秋のキノコ採りは初めてです。
この日は小雨でしたが、現地で木工のオリジナル家具や器を扱う「木也屋」さん(読み:きなりや)の代表をされています大滝剛一さんに、急遽ナメコ自生スポットをご案内いただけることとなりました。
ちなみに、こちらは木也屋さんの店内。異なる樹種、木目・模様の味わいが手作りの器の魅力です。
窓からは、何とも美しい紅葉が見えます。
大木から切り出した無垢材により、テーブル天板をはじめとする家具、椅子などもオリジナル制作することが可能です。
材の大きさ・厚さ、樹種のラインナップともさすが!といった感じでした。
先日も地元のTV局より取材を受けたそうです。
近くの山に分け入ります。
自然林の美しさに感心していると、時々こうした倒木があります。
倒木の根元付近に天然のナメコが自生していました!
樹皮と幹の間の部分に菌が繁殖するようで、この部分が良い環境だと多く自生するそうです。しかし倒木の朽ち方などによって数年でコンディションが変わり、徐々に採れなくなるとのことでした。
ここで見ることができたナメコは、通常売られているのものよりプリッと、しっかりとした良い状態のものでした。1日遅いだけで傘が開きすぎになってしまうそうで、タイミングもベストなものを教えていただきました。
その後、もちろん美味しくいただき、ひと時でしたがナメコ採りで秋を感じて癒され、思いがけずとても良い気分転換になりました。
大自然のエネルギーを受け取ることができましたので
これから冬に向け、設計作業、大学での学生指導など、今まで以上に頑張りたいと思います。
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ショールーム視察
先日、設計打合せをさせていただいておりますクライアントご家族とともに、都内のショールーム巡りをしてきました。
まずは地下鉄の乃木坂駅近くにあります、CERA TRADINGさんから。
キッチンの水栓金物や洗面、手洗いの衛生陶器など・・
ご要望をお聞きし実際の器具をあれこれ見ながら、デザイン・使いやすさ・価格といったバランスについて設計上のアドバイスなど差し上げ、トータルのイメージを共有していきます。
このCERA TRADINGさんの上階には、建築の展覧会を行う「ギャラリー間」があります。この日、ショールーム壁面のあちこちに、前回「中山英之展 , and then」で展示されたパネルが見られました。店内のイメージにも合う雰囲気で、思いがけず中山さんの優しいドローングも拝見でき、楽しめました。
ランチ後は、都内の港区南青山へ。
特に表参道周辺は、ショールムも比較的多く、歩いて回りやすいエリアの一つと言えます。家具、インテリア小物、照明、キッチンなど。建築のイメージと合いそうなアイテムを見ながら会話は尽きません。
オーダーキッチン検討のため、食洗機の視察へ。
根津美術館近くにあります Miel(ミーレ)ショールームにも足を運んでいただきました。
食洗機の使い方や、各モデルの仕様の違いを実物でご確認いただくのが主な目的だったのですが、食洗機の脇にはビルトイン型のコーヒーメーカーの展示もあり・・
会話の流れで、このマシンで入れたコーヒーを試飲させていただくことに。
挽きたての豆で入れるドリップコーヒー、そしてラテやカプチーノも簡単につくってくれます。ミルクの分量もお好みに合わせコントロールし、カップを感知して注ぐ高さをを調整してくれたりと、優れモノ!
ちなみにオプションアイテムでカップ&ソーサーを温めておくウォーマーもあって、まさに至れり尽くせりです。
基本、業務用品ではないそうですが、青山の某有名ケーキ店にも入っているのだとか。
ご夫妻ともコーヒーメーカーは必須アイテムとおっしゃていましたが、まずはみんなで試飲をさせていただき、そのお味にも大満足!
ショールーム視察途中ながらほっと一息、楽しいコーヒーブレイクとなりました。
これまでの打合せの中でリクエストいただいていた話題に近いもの、あるいはそれとは少し違った切り口で組み合わせるようなアイテム、色々なデザインの可能性を探り、最終的には夕暮れ時まで各ショールームをご一緒していただきました。
ご家族との会話の中からご興味が膨らみそうなポイントを見つけ、設計を楽しく進めていけたらと思ってます。
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取材
設計監理をさせていただきました、「豊橋の住宅/House in Toyohashi」で
クライアントへのインタビュー・撮影の取材に立会ってきました。
住宅の内外を元気に駆け回るお子さん達。
こうした楽しい雰囲気で撮影をさせていただくのは、初めての経験で、とても新鮮でした。
お引渡し後の暮らしがどんな様子なのか
デザインだけでなく使い勝手は実際にはどうか
設計打合せではどんなやりとりだったか
など、ライターさんのインタビューによって、改めてこれまでの仕事を振り返ることになりました。
クライアントより
「住みはじめて後から、じわじわと設計上の細かな工夫がわかってくる」
という本当に嬉しいお言葉もいただけました・・
以前撮影していただきました真夏の日差しと違って、11月の光はやはり淡い感じです。秋の空気を感じながらも、植栽はシンボルツリーのギンヨウカエデをはじめ、改良品種の芝(TM-8) など、まだ庭に緑を残してくれていました。
取材記事のまとめには、しばらく時間がかかりますが、どんな写真やテキストになってくれるのか、楽しみです。
撮影立会
昨日は、愛知県蒲郡市で撮影に立会いをしてきました。
弊社設計の「蒲郡の店鋪併用住宅/House in Gamagori」は、1階を鉄筋コンクリート造・コンクリート打放し仕上、2階を木造・レッドシダー縦羽目板張りとし、明快に建築の構成を分けた外観表現が特徴となっています。
撮影をしてくださったのは、前回(豊橋の住宅)に引き続き、写真家の小川重雄さん。
手際良く撮影される姿はカッコ良く、素敵です。勝手ながら後ろ姿を1枚、撮らせていただきました。
この日の天気は、幸い台風の影響を上手くかわして終日ピンポイントの秋晴れに恵まれました。
午前、午後、夕景まで各所写真におさめていただきました。
しばらくは写真の編集作業をしていただきますが、データがまとまり次第、弊社Web SiteのworksページにUPしたいとおもいます。
建築がつくりだす陰翳を、小川さんが美しく捉えてくださったのではないか・・と期待が膨らみます。今から仕上がりが待ち遠しいです!
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1年検査
設計監理をさせていただきました「尾張の住宅/House in Owari」の1年検査に行ってきました。
お引き渡し後、特にトラブルもなく無事に1年が経過しました。
あっという間に感じますが、アプローチ脇の植栽も成長し、建築も外構も以前より自然な感じに見え、馴染んできていました。
クライアントご夫妻にお会いしまして住宅の内部・外部をご案内いただきました。
そして1年間、夏・冬を経験された暮らしについてもご様子をお聞きしました。
ご夫妻の暮らしは、以前のマンション(ワンフロア)での生活から、3階建ての戸建住宅へと大きく変化しています。しかし、もう新しい住宅にすっかり慣れてしまったので当時の暮らしがどんなふうだったか、ちょっと思い出すのに時間がかかるくらい新居に馴染んでしまったとのことでした。
またホームエレベーターについては、将来の工事で対応出来るようにしておくべきかどうか、という話題も以前の設計打合せ時にはありましたが、改修工事を将来行なう場合の手間や費用などを考えますと、やはり新築時の設置が望ましいという結論になり本工事で設置されました。これについては、ご夫妻とも「はじめに設置しておいて大正解!」とお話しされていました。
白さが際立つ外壁も、建築のプロフェッショナルでもあるご主人は、これまでのご経験から汚れなどが目立つのではないか・・と施工の前は少し気にされていました。しかしサンプルでの検証等を行ない、ご納得いただいて決定したこの外壁は、結果的に全くというほど汚れや変化が見られませんでした。
一般に、木造部分での塗り壁についてはきちんとした施工を行なっても僅かにヘアークラックなどが生じることもある(性能面では支障が無いことが多い)のですが、そうした状況もなく、順調と言えます。
そのほかエントランスポーチの軒天部分には、クライアントのご要望から小幅のチーク材を張っていますが、こちらも美観上(反りも目透きもなく)、性能上も全く問題ありませんでした。写真で視認できます、白い壁の下端と木部の軒天材との隙間は、外壁の断熱効果をより高める通気層のスリットですが、デザイン的には単なる目地のように見せるディテールとしています。この通気層(通気胴縁)は建築の外壁全周、最上部のパラペットまで続いて壁面の熱気は屋上へ抜ける設計内容ですが、実際の暮らしで夏冬とも室内での断熱効果はしっかり体感出来たそうで、こちらも健全に機能してくれて、まずは一安心でした。
ちなみに1年検査でおうかがいしましたこの時期は、エアコン無しで自然の通風で気持よく過ごされているとのことです。
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Fall semester 04
非常勤講師として担当させていただいております
2019年度 中部大学工学部建築学科の秋学期、先日 初回講義に行ってきました。
前年度に引き続き、同講座も4年目となりますが、距離はありますので本年度も頑張って通います!
キャンパスの正門を進んだところで、スナップ写真を1枚。
いつも通りの風景なのですが、写真の画角が・・
写真は、新しいiPhone 11で進化した広角レンズを試したもので、これまでのiPhoneとはかなり変わりました。かなりの驚きです。これまでコンパクトデジタルカメラを少し荷物になっても持ち歩いていたのですが、これだけ携帯が進化しますともうメインのカメラにしたい感じです。
講義の前には、前職で私が設計を担当しました「中部大学 不言実行館/Chubu University ACTIVE PLAZA」に立ち寄ることが多く、こちらでもとりあえず1枚。
こちらの外観も広角で撮影しました。
画像の角度調整などもしやすくなったので、自分の中ではかなり新鮮です!
朝早い第1時限の開始前、時々このカウンターで講義資料の確認をしています。
何でも広角で撮れば良い訳でもありませんが・・ちょっと楽しくなってきました。
中部圏で最大級の面積を誇る、2,3階の「ラーニング・コモンズ」スペース。
フロア全体で自由な家具レイアウト、様々な運用を将来に渡って可能にするよう柱スパンは通常に比べてかなり大きくした設計です。
専門的な用語では「プレストレストコンクリート造(ポストテンション工法)」を採用し、各階で無柱空間を実現しています。
「仕事は道具」とも言われますが、新たなカメラで写真撮影も楽しめそうです!
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蒲郡のケーキ店 Calme(カルム)さんのエントランスから
愛知県蒲郡市、JR三河三谷駅から北へ徒歩2分ほどのところにあります小さなケーキ店「Calme(カルム)」さん。
先日お店におうかがいした際のスナップ写真のご紹介と、エントランスまわりからこの建築の設計で意識したことを少し書いてみます。
「蒲郡の店鋪併用住宅/House in Gmagori」の1Fが店鋪スペース「Calme」さんです。
鉄筋コンクリート造の打放し仕上の壁に1カ所穴が空いたところがお店のエントランス。
建築全体としては存在感のあるコンクリートの壁で道路の喧噪を避けながらも、お店の顔となる入口まわりでは外部とのつながりを持たせるため、エントランスの扉の両袖をガラスとしています。出入口は壁面の一部を内側に押し込むように凹ませ、それによって出来た壁面の流れは自然とゲストを建物へ導いてくれます。同時に庇の下、エントランスポーチを拡充させることにもなっています。
△店内の様子。写真の手前はケーキ店、奥が多目的スペース。右手は前面道路側(エントランスの木製扉と袖ガラス部分が見えます)で、左手は中庭に面した大きな窓。
内部に入りますと、コンクリートの壁でガードしていた道路の反対側に、中庭が目の前に広がります。コンパクトな内部空間ですがケーキ店、奥の多目的スペースとも、この中庭に面して床から天井までのフルハイトの窓を設け、全体としては庭に向かっておおらかに開かれた構成としています。
細長い矩形ヴォリュームの建築は、床・壁・天井いずれもクライアントの強いご要望でもありましたコンクリートの打放し仕上げとし、内部空間にコンクリートの柱型、梁型が出ないフラットな意匠となるよう構造の検討も重ねました。
また日射の影響を考慮して窓ガラスにはLow-e複層ガラスを採用し、空調設備はエアコンによる冷暖房と床全面に温水の床暖房を敷設しました。
エントランスまわりのデザインについては、外部から見たら少し斜めに扉を引っ込めただけの単純な操作に見えますが、実際の建築空間では、内部と外部の関係が程良く保たれ、建築の静けさの中に動きを与える効果的な仕掛けとなっています(写真は、視線の抜けや建築の動きを感じるアングルで、個人的には気に入っているものです)。そして素材をコンクリートと木(建具・家具)に限定することで、クールさと暖かさ、あるいは強さと優しさを兼ね備えたような表現としています。
またインテリアのグリーンや小物はクライアントのセレクトによるもので、建築に合う素敵な店鋪の雰囲気にしてくださっています!
△多目的スペース。写真左手が前面道路側、右手が中庭.
(中庭の植栽は今後整備される予定です)
△エントランスよりメインカウンターを見たところ
△ガラスのショーケース内には、美味しいケーキが並びます!
写真は「フルーツのタルト」と「モンブラン」です。
△エントランスより多目的スペースを見たところ
Calmeさんの営業日は週2日の金曜日と土曜日で、午後1時からとなっています。
クライアントの奥様が全て仕込みから仕上げまで、一つひとつ丹精込めてつくられる生菓子と焼き菓子です。開店前からお待ちの方が多く、数に限りもあるため連日完売となる人気が続いているようです!
甘いものがお好きな方、建築に興味のある方は
是非一度、足を運んでみてください。
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MA YANSONG/MAD Architects 建築セミナー
昨日、東京都港区芝公園の「メルパルクホール」で開催されました
第65回 アイカ現代建築セミナー
「MA YANSONG(マー・ヤンソン)MAD Architects/近作について」
に行ってきました。
MAD Architectsは2004年に中国出身の建築家、マー・ヤンソン によって設立され、ダン・チュン と 早野洋介 の3名にて運営される建築事務所です。
2006年、国際コンペを勝ち取った、カナダのトロント郊外に建つ高層マンションのプロジェクトを見てもわかるように、曲線を用いた大胆な建築のフォルムを次々と提案し、近年世界的な注目を浴びる存在となって活躍を続けています。
日本人パートナー早野氏のMAD Architectsについての解説テキスト(Web上で確認出来るもの)には、
「東洋的自然観を基に現代社会における新しい建築の在り方の発展に取組み、人々の感情を中心に据えた未来都市「山水都市」のコンセプトを核とし、人と都市と環境との新たな関係性の創出に専心している。」
とあります。
当日配布された資料をブログにあげてみます。
この日のセミナーは、マー・ヤンソン氏お一人で、近作についてのスライドレクチャーでした。時間は90分で、主に建築のフォルムや景観、提案イメージが導き出されたコンテクストについての解説が大半でした。
それぞれのプロジェクトは、建築技術としてはかなり難易度が高い内容だと感じましたが、曲面のファサード、構造・設備含めエンジニアリングについての言及はほぼありませんでした。個人的には、内部空間に対する考え方、素材や色についても何か聞いてみたい気もしました。
レクチャー後、会場からマー氏へ、
「デザインのスタディはどのように行なっているのか?(コンピューターCADによる造形ラインか、手書きのドローイングか)」
という質疑がありましたが
「手書きから導き出されたスタディでないと、なかなか良いイメージのラインにならない」
とのことでした(正確な表現ではありませんがご容赦ください)。
レクチャー全体の流れから私は、建築家マー氏の「この場所には、こういうものがあるべき」という直感的な判断が非常に強く、自信に満ちたそのパワーが数々のプロジェクトを実現させてきたのだろうと感じました。
海外から講師の建築家を招いての(同時通訳)レクチャーは、やはり日常の建築の話題とは異なる視点が意識され、刺激を受けました。
自分たちの建築観を他者へいかに伝えられるか、じっくりと考えてみようと思いました。
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オリジナルのフォトアルバム
設計させていただきました最新の住宅事例「豊橋の住宅/House in Toyohashi」のフォトアルバムが先日、完成しました。
このアルバムをクライアントご家族に見ていただくのも、私たちの楽しみの1つです。
hm+architects では設計〜現場監理を行ないました後、建築の写真撮影をさせていただいております。そしてその写真データを弊社でレイアウト・編集し、1冊のオリジナルのフォトアルバムとして製作(製本は外注)しています。アルバム自体は販売目的のものではありません。
建物ごとに異なり、当然ながら世界に1つしかない建築写真アルバムが出来上がることになります。撮影後に少々作業のお時間をいただき、まとめています。
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旧岩崎邸庭園/スリーダイヤ
国の重要文化財に指定されています「旧岩崎邸庭園」について
写真は、「三菱財閥岩崎家本邸」として明治29(1896)年に完成した建築です。
設計は、日本の西欧建築の父ともいわれる建築家、ジョサイア・コンドル。
17世紀の英国ジャコビアン様式の見事な装飾が随所に見られます。
旧岩崎邸の敷地は、不忍池の南西方、東京台東区池之端一丁目にありますが、かつては15000坪を超える敷地に20棟以上の建物があったそうです。現在は3分の1程の敷地となり、現存する建物は、本邸の洋館・和館(大広間)、撞球室のみとなっています。
現在、洋館の外壁修復工事中です。その工期は年内(12月中頃)までとのことです。
※写真:7月に撮影したもの
こちらは建物の南、和館側からのスナップです。
外壁修復中の足場の外側にかける工事用メッシュシートには、建築外観が原寸で写真プリントされたものが採用されています。工事中の景観に対する配慮として近年、国内の工事現場でもよく見かけるようになりました。
洋館の南面は、列柱の並ぶコロニアル様式の外観が見られるところです。完成後の雰囲気が工事中もこうして表現されているのはいい感じです。
洋館内部の意匠。
天井面や開口部まわりの装飾、非常に手間のかかったつくり込みが見られます。
階段の手摺やササラ桁など装飾の数々。
竣工当時のままのトイレ(陶磁器メーカー:ロイヤル・ドルトン社)
100年以上前から水洗です!
見学順路は、洋館から和館へ続きます。
窓の向こうに見えるのは、現在「安藤忠雄展」を開催中の国立近現代建築資料館。
洋館に併設された和館については完成当時550坪もあり、洋館以上の規模であったそうです。
施工は大工棟梁として、政財界の大立者たちの屋敷を多く手掛けた大河喜十郎と伝えられています。
(冠婚葬祭などで使われていた和館・大広間の写真は撮れませんでした)
撞球室(ビリヤード場)。
同じくコンドルの設計ですが、当時の日本では非常に珍しいスイスの山小屋風の造りです。
木造の校倉造りの壁、刻みの入った柱、軒を深く出した大屋根など、アメリカ木造ゴシックの流れを組むデザイン。
撞球室の内部。
個人的には、小屋組の意匠が印象的でした。
昭和36(1961)年に「洋館」と「撞球室」がまずはじめに国の重要文化財に指定され、その後昭和44(1969)年に「和館 大広間」と、こちらの写真「袖塀」も追加指定されたそうです。
施設へのアプローチ時には特に気をとめなかったのですが、帰る時にはこの袖塀が目に入ってきました。よく見ますと何だかすごい存在感のある塀です。
袖塀に施された装飾の中心部には、岩崎家の家紋「三階菱」の彫刻を見ることができます。
これが三菱の社章デザイン「スリーダイヤ」の基となっていたとは知りませんでした。
個人的には、グラフィック的にも非常に洗練された素晴らしいデザインだなぁと思っていたこのスリーダイヤについて、その歴史的な背景も思いがけず学ぶことができました。
以前、拙ブログでも紹介させていただきました、国立近現代建築資料館の「安藤忠雄 初期建築原図展 個の自立と対話」は、2019.9.23 まで開催中です。
「安藤忠雄展」にご興味のある方、隣接する「旧岩崎邸庭園」(入園料は400円です)にも足を運ばれてはいかがでしょうか。
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みそ作り体験館
長野県伊那市にあります「ハナマルキ みそ作り体験館」まで足を運んでみました。
小学生の娘にとりましては夏休み最後の週末、親子で「みそ作り」体験です!
みその生産で知られる「ハナマルキ」さんが創業100周年を記念して建設された建物。
大胆な造形のこの施設は、竹中工務店さんの設計施工で2018年竣工。
まだ新しい建築です。窓も少なく内部はどんな感じでしょうか。
外観は、白い多面体。
構造は、コンクリート折板構造とのこと。
向こう側(奥の面)には写真1枚目の大きな窓があり、
南アルプスを望みながら、みそ作りを行なえるという体験施設です。
この建物脇にあります、ハナマルキ伊那工場の1Fで受付を済ませ、体験館へ。
雨により、2Fブリッジからの移動となりましたが、晴天時は1F 外部からとなるようです。
はじめに体験館の1Fシアター空間で、映像を見ながら「みそ作り」に関する工程など基礎知識を学びます。
そして隣接の工場へまた移動し、実際の商品となっているみその生産状況も見学。
再び「体験館」へ戻り、2Fでいよいよ「みそ作り」の体験へ。
この日は曇天で山並みまでは見られませんでしたが、足元には美しい木々が広がっていました。
拝見しました外観、シアタールーム・体験ルームの内観は、柱や梁型もなく、いろいろな意味でシンプルなつくりにしていると感じました。
みそ作り1人分の体験キットはこのようなもの。基本は、大豆・米こうじ・塩の混ぜ合わせです。エプロン、帽子、手袋を着用し、みそ作り開始です!
はじめに米こうじと塩のみビニル袋に入れて混ぜ合わせ、
次に手動の機械で大豆をミンチにし(分量は1人分 1440g)同じ袋に入れ手で混ぜます。
最後に酵母と乳酸菌の入った種水を加えて、これら全てをまんべんなく練り込むように混ぜ合わせます。
空気を抜いてゴムで縛り、木ぶた・重石を載せて、みそ作り体験は終了です。
その後は約3ヶ月、施設の貯蔵庫で適温に管理していただき熟成を待ちます。おいしいみそにできあがったら郵送で届く仕組みです。
当初、誰がやっても同じではないかと思っていましたが、仕込み作業(混ぜ具合)は意外と人によって違いそうでした。
さぁ、どんなみそになって届くのか?
けっこう楽しみです。
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前半・後半
大学の非常勤講師をさせていただくようになって、1年の流れの中で前期と後期(春学期と秋学期)の区分を感じることが増えてきました。
大学の科目ごと、それぞれの準備と授業と成績評価までが1セットとなっているイメージですが、大きな休みが春と夏にあり、主にここで様々な事柄が切り替わる印象です。今はちょうどそのタイミングで、前半を振返り、そして後半の準備を行なうところです。
大学の前期には、建築の設計製図を指導させていただき、長期課題の出題も担当しました。意欲的な学生さんが自分の指導したグループにいますと、こちらも刺激を受けながら毎回楽しく取組めましたが、次年度に向けてのフィードバックも必要です。
後期に向けて、座学の準備では内容の見直しを検討しているところです。常勤の先生との協働で対談形式のレクチャーを試みたり(初めてなのでどうなるか?)、最新の教材に変えてパワーポイントをつくり直したり、はまり込んでしまいそうな状況です。
本業である設計実務の傍ら、大学での活動と、こうして拙いながらブログを書いたりweb siteを更新するのも、徐々にではありますが習慣となってきました。
久々にお会いする方などからの「ブログ見てますよ」というちょっとした一言はとても嬉しいものです。できるだけ間を空けずに何かUPしよう!という力をいただけ、本当にありがたいです。
さて今年度の後半、何か1つでも新しいことにチャレンジできるかなと考える今日この頃ですが、急なジャンプアップではなく、小さなステップを積み重ねていける仕組みをつくれたらいいなぁと思っています。
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住宅見学/JYOUSUI-SHINMACHI
私たち2人の前職「第一工房」時代の先輩、建築家の布施茂さん(武蔵野美術大学教授)の最新作を見学させていただきました。
東京西部、武蔵野台地の尾根筋に引かれた玉川上水を北側に望む緑豊かな環境。
「住宅(ご自邸)+アトリエ+ギャラリー」の併用住宅は、RC造・地上3階建て、凛々しく内外ともコンクリート打放し仕上げの建築です。
「House in JYOUSUI-SHINMACHI」という建物名称で、建築専門誌の新建築住宅特集やGA HOUSESにも掲載されています。
第一工房時代にもコンクリート打放しの表現を追求する建築をいくつか手掛けられました布施さんですが、独立後も教鞭を執られながらコンクリート打放し仕上げの住宅を多く設計されています。
写真はガレージ部分の外壁です。
寸分の狂いも無い丸小窓(パンチングコンクリートと呼んでいます)が並び、FIXガラスは細いシール幅で、きれいにおさまっています!
こちらは最上階のリビング空間。
プライバシーを保つコンクリートの壁と、緑の景観を十分に取り込む北面の窓。
リビングの外部には、スロープダウンする外部動線があり、内部空間にも光や景色に変化を与えています。
コンクリートの袖壁で守られた、屋上デッキスペース。
トップライトもデッキ仕上面と同レベルでフラットに。
コンクリート袖壁の上部(天端)は、雨水で外壁を汚さないよう、壁厚の中央に溝を設けて排水処理を行なっています。これは第一工房時代から検討されていましたおさめパターンの1つと言えます。壁厚が十分にあり、左官仕上もきちんとしていないと出来ない内容です。
リビング、階段の上部など、効果的な箇所にトップライトが設置されています。
最上階への階段の踏み面は、強化ガラスになっています。
階段の下階にまで自然光が降り注ぎます。
2Fワークスペース。
天井もコンクリート打放し仕上げ。屋上のデッキテラスにあったトップライトから、軟らかい光が差し込んでいました。
内部、外部、各所ディテール・・
どこもかしこも極めて精度の高いコンクリート打放し仕上げの建築でした。
この日、特別に少人数でご案内いただきましたが
布施さんから直接「どのような図面を作成し、現場への指示をどう工夫されているか」といったお話をうかがうことができ、大変勉強になりました。
ご多用のところ、布施さん・ご家族のみなさま、貴重なひと時を本当にありがとうございました。
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写真撮影
「豊橋の住宅/House in Toyohashi」の写真撮影をしていただきました。
今回も写真家の小川重雄さんにお願いしました。
6月に施工しました植栽の芝など、梅雨を経て色彩も整ってきました。
撮影は、当初7月を予定していましたが天候不良で延期となりましたので、今回8月に再アタックです。
くさび形の敷地に長さのある建築を配置した計画です。
果たしてどんな写真にしていただけるのか・・ワクワクしながらの撮影補助でした。
ただし、ここ10年くらいを振返っても、こんなに汗ダクになったことが無い!!という程の暑さでした・・
小川さんのご判断で、なんとこの日はドローン撮影もしてくださいました。
普段見ることが出来ない上空からの映像。
操作中の画面を拝見しまして、一同「おぉ〜」っと歓声をあげ、思わず暑さも忘れるひと時でした。
猛暑日の中、朝〜夕景まで撮影して下さいました小川さん、
撮影を快諾して下さいましたクライアントご家族の皆さま、そして撮影補助でご協力いただいた学生のM君とK君、本当にありがとうございました。
準備が整い次第、WEB SITEにもアップさせていただきますので、
いましばらくお待ちください。
私たちも写真の仕上がりが待ち遠しいです!